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いま飲むべき!クラフトビール【HAZY IPA】〜前編〜

国内外のクラフトビールを知り尽くすビアジャーナリストの田嶋伸浩、コウゴアヤコ、木暮 亮の3人がいま飲むべき1本を厳選。キミはどれを選ぶ?後編はこちら

photo: Keiko Nakajima, Wataru Kitao / text: Koji Okano / edit: Ai Sakamoto

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Papi Chulo(パピチュロ)

Papi Chulo(パピチュロ)

ブルワリー:コモンウェルス ブルーイング カンパニー (アメリカ)

東海岸の小規模醸造所が醸す苦くも優しい飲み口

酒類製造免許が取得しやすいアメリカでは、ホップマニアのビール好きが始めたマイクロブルワリーが多い。ヴァージニアビーチのこの醸造所も、その一つ。大量のホップを使ったこの「Papi Chulo」が、フラッグシップだ。大麦よりタンパク質が豊富なオーツ麦を用いるため、外見はほのかな濁色(だくしょく)に。舌触りがなめらかでホップの苦味は穏やか、桃やマンゴーの果実味も印象的だ。「水彩絵の具を流し込んだようなラベルも素敵で、ジャケ買いしました」(コウゴ)。473㎖ 1,034円(編集部調べ)。

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HERMAN HAZY IPA(ヘルマン ヘイジー アイピーエー)

HERMAN HAZY IPA(ヘルマン ヘイジー アイピーエー)

ブルワリー:リヴィング ハウス ビア カンパニー(アメリカ)

3種のモルトが生む、スムーズな口当たり

〈Culmination Brewing〉〈modern times PDX〉の元醸造長2人が、アメリカ・ポートランドで2022年7月に創業。「地元で一躍有名になったブルワリー。このヘイジーIPAはピルスナーモルトをベースに、オーツモルトとフレーク状のオーツ麦を加え、濁りを醸しています。まろやかな口当たりと甘味がいい。ネルソンやストラタといったホップの組み合わせが生む、パイナップル、グレープフルーツ、ベリーのような風味も楽しんでください」(田嶋)。473㎖ 1,202円(参考小売価格)。

ビアセラーサッポロ

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Firestone Walker Mind Haze(ファイアストーン ウォーカー マインド ヘイズ)

Firestone Walker Mind Haze(ファイアストーン ウォーカー マインド ヘイズ)

ブルワリー:ファイアストーン ウォーカー (アメリカ)

トロピカルフレーバーが濃厚なヘイジーIPA

1996年、アメリカ・カリフォルニア州パソロブレスで創業したブルワリー。1年の試行錯誤を経て完成させた、初リリースのヘイジーIPAがこちらだ。「オレンジやライチを連想させるトロピカルな甘味と、ホップの青々しい風味が濃厚に感じられ、バランスの取れた味わい。キレある飲み口なのに心地よい香りがいつまでも鼻腔に残るから、思わずお代わりしたくなります」(コウゴ)。タンパク質やタンニン、酵素の活性化で生まれる濁りが、スムーズな口当たりを実現。355㎖ 785円(参考小売価格)。

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Relax(リラックス)

Relax(リラックス)

ブルワリー:オフシュート ビア カンパニー (アメリカ)

活性化した酵母の濁りが生む柔らかな口当たり

2008年にアメリカ・カリフォルニア州プラセンシアで創業、ベルギー酵母で醸したサワーエールやバレルエイジドで、世界的な人気を博した〈The Bruery〉。その新展開が17年に生まれたこのブルワリーで、IPAのみを醸造する。「酵母を活性化させることで、角のとれた柔らかな口当たりに。味わいはフルーティかつトロピカル。アロマはレモンやオレンジピール、パイナップルに似た香りがして、苦味は控えめです」(田嶋)。後味もクリーンな、この醸造所を代表するビールだ。473㎖ 1,130円。

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Hazy Little Thing(ヘイジー リトル シング)

Hazy Little Thing(ヘイジー リトル シング)

ブルワリー:シエラネバダ ブリューイング (アメリカ)

無濾過製法が生むアメリカンホップの華やぎ

1980年にアメリカ・カリフォルニア州シエラネヴァダ山脈の麓で創業。西海岸発のクラフトビールムーブメントの立役者として名の知れた存在。このビールは発酵と熟成を経た麦汁を濾過せず、濁った状態で缶詰めにされる。液に残った2種類のホップと酵母が生む柔らかな舌触りが、IPAの苦味成分を包み込むため、アメリカンホップ、シトラのトロピカルフルーツやライムに似た風味が、鮮やかに立ち上がる。「もう一種のホップ、コメットの青々しい香りも爽やか」(木暮)。355㎖ 706円。

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Jakehead(ジェイクヘッド)

Jakehead(ジェイクヘッド)

ブルワリー:ワイラム ブルワリー(イギリス)

英国のブルワーが濁りに醸す、モルトの甘味

イングランド北東端のワイラムで2000年に創業し、今はニューカッスルに醸造所がある。イギリス伝統のポータースタイルを踏襲した「Imperial Macchiato」と、シムコー、チヌーク、シトラの3種のアメリカンホップを大量に使ったこのヘイジーIPAがシグネチャーだ。「トロピカルなフレーバーの濁りビール。モルトの甘味とホップの苦味のバランスがよく、ぬるくなっても少しずつ、チビチビ飲んでも飽きないのは、イギリスのビールならではと言えます」(田嶋)。440㎖ 1,146円(編集部調べ)。

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