牡牛座の星模様
じわじわ染み込んで
先週に引き続き、太陽が蟹座エリアを運行し、27日に水星も蟹座エリアに入ります。この2天体は魚座エリアを運行(逆行)する土星と調和的に繋がります。その影響により、目上の人から丁寧に諭されるような場面もあるかもしれません。
諭してくれる人の言葉を素直に聞けるかどうかが鍵となります。牡牛座は、どんなに理にかなった助言でも、それが自分の考え方に対する変化を迫るものだと、反射的に拒絶してしまいがちです。
けれど今週は、逆行中の土星魚座と木星牡牛座が調和的に繋がることもあり、過去のアドバイスがじわじわと染み込んでくるかもしれません。あの時のあの言葉は、こういう意味だったのか……と反芻して血肉にしていけるタイミングです。
天王星牡牛座と火星獅子座が対立すると、窮地に追い込まれそうです。今持っているものでいかに戦うかをとことん考えなければいけなくなります。
仲間から発破をかけられて、怒りとともにやる気が燃えてくるかもしれません。もしくは、「そうせざるを得ない」状況になり、普段の牡牛座であればチャレンジしないようなことに挑む展開もあり得ます。ピンチを切り抜けた先に、レベルアップが待っています。
今週の全体の空模様
安らぎや喜びはどこに
「いいのいいのあなたはここにいていいの ひよこ生まれるひだまりだもの」
──東 直子『青卵』
蟹座サインは、連帯や集団という意味も持ちます。そのため、今週を含む対応蟹座運行期間を語るには、「私たち」という主語が相応しいかもしれません。
さらに、蟹座は感情を司る月を支配星に持ちます。月は、母性や「生まれてくること(妊娠・出産)」という意味も持ち、安らぎや、帰属・基盤の象徴でもあります。
占星術では、論理的思考や合理性を司る天体は太陽です。近代以降の世界史の中心となってきたのはこの太陽的要素を支えとした西洋文明でした。そして、太陽と対をなす月が象徴する、情緒性やアニミズム・シャーマニズム的なものは、近現代において日陰に追いやられています。
「男性性」を表す太陽があまりに強く輝くと、「女性性」を尊重する月の女神は隠されてしまうのです。
今週、蟹座エリアには太陽のほかに水星が運行し、2天体は土星魚座と調和的にコンタクトをとります。私たちが忘れていた、「生き物としての安らぎや喜び」を求めたり、それについて深く考えたりするかもしれません。
「生まれて育つ」というシンプルな尊さを感じると同時に、それすらも難しい命がある世界が見えてくるでしょう。
さらに、逆行中の冥王星山羊座が、逆行直前の海王星魚座とつながっています。過去の”支配”について振り返りながら今の世の中を広く見渡していくタイミングとなります。今、この社会が寛容的なのか不寛容的なのか、生きやすいのか生きにくいのかを、それぞれが考えるべきときです。
私たちが社会の生産性のために生きているわけでもなく、効率の良い労働力として生きているわけでもないのだと気づけるでしょう。私たちは機械のパーツでもなく、記号や数字で表される存在でもない。そう確信できるかもしれません。
天王星牡牛座と火星獅子座が対立しています。これは、「豊かさ」と「権力者」がぶつかり合いながら、互いに変容していくことを示しています。税金の使い方をめぐって白熱した議論が起こるかもしれません。過激な表現で世の中を変えていこうとするムーブメントも起こりそうです。
また、今週は、7月3日の満月に向かって月が大きく膨らんでいくターム。感情が溢れやすくなるとき。本音が出ることでドラマが起こるかもしれません。
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