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6月5日〜6月11日 射手座の運勢【ブルータス週間占い】

毎週月曜8時更新、占星術師・七嶋ナオさんによる12星座別「ブルータス週間占い」。仕事や人間関係に活かせるアドバイスをロジカルにお届け。今週の射手座(11/23〜12/21生まれ)の星模様は?

text: Nao Nanashima / edit: Motoko KUROKI / illustration: Aurélie Garnier

射手座の星模様

自制心が大事

射手座の長所は「おおらか」であること。そして短所は(おおらかであるがゆえに)“小さなこと”を雑に扱うことがあること。

今週も太陽は、「人間関係・社交の部屋」であり結婚やパートナーシップを表す場所を運行しています。こちらは今まで通り屈託なく接していたはずなのに、目の前の人がなぜか塩を揉まれたレタスのように萎れていくのを目撃するかもしれません。

自分が悪いのではなく、相手の受け取り方の問題なのかもしれません。しかし、目の前の人に心を閉ざされて、遠くに感じる、ということはあるかもしれません。

相手の考えていることがよくわからずに困惑するかもしれません。そもそも自分は相手を「分かって」いたのか?という疑問も浮上してきそうです。

獅子座火星・金星VS木星牡牛座は、「理想を追いかけて何が悪い」VS「現実に必要なのものを用意できているのか」というという戦いとなって表れそう。

木星がいる場所は「自他のケア」「日々のルーティンワーク」「世の中に出ていくための準備室」といった意味のある場所です。

意欲と喜びを司る火星と金星によって「ここではないどこか、遠くに理想を追いかけて行きたい!」と燃えたとしても、木星が「まあ、待ちなさい。畑を耕したり、収穫したり、地に足着けて生きることに幸福があるのだよ」と諭しているようなイメージです。

自分のやるべきことをなおざりにすると、あとから困るでしょう。

もしくは、日頃きちんと打ち込んできたことがベースになって、憧れの道に進む勇気が湧いてくるかも。「今持っている装備」が足りているのかいないのか、が重要です。

木星と調和的に繋がる土星(節度・責任)は、魚座エリアを運行し、厳しい口調で「信頼関係を作るのは、日常の小さな行為ですよ」と語ります。

射手座らしいおおらかさが、大雑把な判断や軽率さに繋がらないように気をつけることが、今週のポイントになりそうです。

今週の全体の空模様

見えない戦火

「私は夏の緑をみると、「現実をうけいれよう」という気持ちになる。うけいれあぐねるほど複雑な現実があるわけではないのだが、それでもとにかくいろんなことを、怖がらずにみんなうけいれよう、と思うのだ。」
──江國香織『夏の緑』

今週、太陽は他の主だった天体とコンタクトを取らない状態を続けます。

それはさながら、ひとりで物思いにふけっているよう。見晴らしの良い丘の上に静かな図書館があり、そこには自分(太陽)以外誰もいません。

この太陽は、人ごみにいると周りから影響を受けすぎてしまうので、自分を取り戻すために、喧騒から離れたところに身を置いているのです。そこには、世の中の動きを静観する姿勢も見られます。

牡牛座エリアを運行する天王星と水星が、ぴったり重なり合っています。隠されていた重要なものが姿を現すときです。鋭い意見で社会を揺るがす人も出てくるでしょう。

水星=伝令神ヘルメスが衝撃的なニュースを運んできます。地道に生きる人たちの目を覚ます電撃的な一撃のよう。人々の怒りの導火線に火がつくかもしれません。

喧騒の中にいるのは火星のようです。その隣には金星も控えています。この2天体が、牡牛座エリアでのびのびと過ごす木星に激しくぶつかっていきます。

天体は、良い意味も悪い意味も両方持っています。ポジティブな面が強く出過ぎてネガティブに転じることもあります。

火星は「意欲」「勇気」「決断力」などの意味を持ちますが、「戦争」「武力」「事故やトラブル」といったものも表します。

金星も、「愛と美」「喜びと豊かさ」を意味する一方、「耽溺性」や「甘やかし」の意味も持っています。特に明けの明星としての金星は、古代から「戦いの女神」になぞらえられてきました。

今週は奇しくも、「戦い」に通ずる2天体が、木星に厳しい角度で繋がっているのです。

木星は「成長拡大」を司り、「善悪を区別せずになんでも肥大化する」という面も持ちます。牡牛座にいるときには、幸運と繁栄の星としての力を発揮しています。人々が安心してご飯を食べられる環境を保ち、心身の安全を守ろうとしているのです。

そんな木星に「戦い」の2星がぶつかり、その火花が木星の作用で激しく飛び散るので、戦乱によって平穏な生活が脅かされる…そうでなくとも、軍備費拡大等で暮らしが圧迫される、といった光景が浮かびます。

けれど、火星や金星の良い面を強調した読み方をすれば、この配置は、「安定」(富裕層や既得権益など)の保護という姿勢(木星)を打ち砕くようにも見えます。せっかく言論の自由があるのだから、どんどん表現活動をしていこう!という情熱が滲み出ています。

一方で、魚座を運行する土星は木星牡牛座と調和的な繋がりを持ち、その支えとなっています。困難にあっても、良いことを探し、信じられるものを見つけることができるでしょう。労り合いや支え合いは絵空事ではないと、善意を信じて平和を祈る気持ちが溢れてきそうです。

11日、逆行中の冥王星が山羊座エリアに戻ります。それにより「古い社会」や「古い基準」について振り返り、調べて知っていくようなことが起きそうです。

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