双子座の星模様
ひとりを楽しむ
今週は「ひとりにさせてほしい」という気持ちが大きく膨らむかもしれません。どこまでも広がる草原に、たった一人ぽつんと佇んでいる……そんな光景に憧れを抱きます。
双子座のエッセンスには「対話」「コミュニケーション」という要素が強くあり、双子座は基本的には他者と関わることを好みます。
けれど、内面には2つの顔があり、「誰ともしゃべらないなんて寂しい」とこぼす裏では「人としゃべらなくてもいいなら、疲れないので嬉しい」とつぶやいています。どちらも本当の気持ちとして存在します。
しかも、今週は「ひみつの部屋」「誰にも見せない部分」といった意味の場所に、水星・木星・天王星が運行します。自分の内に籠もりやすくなり、またそれが心地よく感じられるときです。
こういう状態の時には、火星と金星のことを少し疎ましく思うかもしれません。この2天体は「活発な意見交換の場」や「議論が白熱している様子」をイメージさせます。今週の双子座は、コミュニケーションの機会には恵まれますが、周りの人の声が大きすぎて疲れてしまいそうです。
しかし、木星と調和的に繋がる土星が、天の高いところから「内に籠る」ことを応援してくれます。仕事を黙々とこなせそう。社交を適度にゆるくこなして、自分のテリトリーを守れそうです。
隠者のように籠もって、仕事に関する勉強をすることが、最善の過ごし方かもしれません。ひとりであることを心から楽しむことが大切です。
今週の全体の空模様
見えない戦火
「私は夏の緑をみると、「現実をうけいれよう」という気持ちになる。うけいれあぐねるほど複雑な現実があるわけではないのだが、それでもとにかくいろんなことを、怖がらずにみんなうけいれよう、と思うのだ。」
──江國香織『夏の緑』
今週、太陽は他の主だった天体とコンタクトを取らない状態を続けます。
それはさながら、ひとりで物思いにふけっているよう。見晴らしの良い丘の上に静かな図書館があり、そこには自分(太陽)以外誰もいません。
この太陽は、人ごみにいると周りから影響を受けすぎてしまうので、自分を取り戻すために、喧騒から離れたところに身を置いているのです。そこには、世の中の動きを静観する姿勢も見られます。
牡牛座エリアを運行する天王星と水星が、ぴったり重なり合っています。隠されていた重要なものが姿を現すときです。鋭い意見で社会を揺るがす人も出てくるでしょう。
水星=伝令神ヘルメスが衝撃的なニュースを運んできます。地道に生きる人たちの目を覚ます電撃的な一撃のよう。人々の怒りの導火線に火がつくかもしれません。
喧騒の中にいるのは火星のようです。その隣には金星も控えています。この2天体が、牡牛座エリアでのびのびと過ごす木星に激しくぶつかっていきます。
天体は、良い意味も悪い意味も両方持っています。ポジティブな面が強く出過ぎてネガティブに転じることもあります。
火星は「意欲」「勇気」「決断力」などの意味を持ちますが、「戦争」「武力」「事故やトラブル」といったものも表します。
金星も、「愛と美」「喜びと豊かさ」を意味する一方、「耽溺性」や「甘やかし」の意味も持っています。特に明けの明星としての金星は、古代から「戦いの女神」になぞらえられてきました。
今週は奇しくも、「戦い」に通ずる2天体が、木星に厳しい角度で繋がっているのです。
木星は「成長拡大」を司り、「善悪を区別せずになんでも肥大化する」という面も持ちます。牡牛座にいるときには、幸運と繁栄の星としての力を発揮しています。人々が安心してご飯を食べられる環境を保ち、心身の安全を守ろうとしているのです。
そんな木星に「戦い」の2星がぶつかり、その火花が木星の作用で激しく飛び散るので、戦乱によって平穏な生活が脅かされる…そうでなくとも、軍備費拡大等で暮らしが圧迫される、といった光景が浮かびます。
けれど、火星や金星の良い面を強調した読み方をすれば、この配置は、「安定」(富裕層や既得権益など)の保護という姿勢(木星)を打ち砕くようにも見えます。せっかく言論の自由があるのだから、どんどん表現活動をしていこう!という情熱が滲み出ています。
一方で、魚座を運行する土星は木星牡牛座と調和的な繋がりを持ち、その支えとなっています。困難にあっても、良いことを探し、信じられるものを見つけることができるでしょう。労り合いや支え合いは絵空事ではないと、善意を信じて平和を祈る気持ちが溢れてきそうです。
11日、逆行中の冥王星が山羊座エリアに戻ります。それにより「古い社会」や「古い基準」について振り返り、調べて知っていくようなことが起きそうです。
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