保湿は、洗顔と並ぶスキンケアの基本。洗った後はしっかり保湿をしないと、せっかく清潔になった肌が台無しだ。今回は保湿の極意を学ぶべく、ビューティサイエンティストの岡部美代治さんにお話を伺ってきた。
Q
なぜ保湿が必要なのですか?
岡部美代治
肌は角質層でできていて、健康な肌を保つためには角質層に適度な水分と油分が含まれていることが重要。その水分と油分は日常生活の中でなくなってしまいます。
オイリー肌といわれる人は皮脂腺から皮脂も出ますが、脂の性質が違うのです。肌が本来持つセラミド(保湿成分)と似たもので補うのが基本。だから洗顔で汚れを落とし、保湿液で水分と油分を補うのです。保湿不足はしわやくすみの原因になります。
Q
クリーム、ローション……。お店にはたくさんありますが、何を基準に選べばいいですか?
岡部美代治
保湿料に含まれている保湿成分や油分はどれも差異はないので、見た目や匂いなど、自分が気に入ったものを選んで大丈夫です。油分を含んでいるクリーム、また美容液とクリームなどの機能が一つにまとまったオールインワンがおすすめです。彼女や奥様が使っている女性用のものでもOKです。
Q
保湿する方法や注意点を、具体的に教えてください。
岡部美代治
鏡を見ながら、保湿液を丁寧に顔に馴染ませます。一般的な手順としては、手のひらに保湿液を取って両手ですり合わせたら、手のひらを顔全体にゆっくりと押しつけて馴染ませてください。この行為が顔へのマッサージも兼ねているので、血の巡りを活性化し、肌に好影響を与えます。
これを数回繰り返したら、最後に、しわの隙間などにクリームなどによる余計な油分が残っていないか確認してください。これが肌トラブルの原因になるので注意。またクリームやローションなど、商品ごとに含まれる油分量が違うので、手のひらにのせる際に保湿液の適量を知っておくことも大事です。
Q
保湿後の効果を、より高めるものはありますか?
岡部美代治
在宅中であれば保湿用のシートマスクとかですね。外出時などは携帯用のクリームをバッグに忍ばせておくと便利です。特に秋冬は空気が乾燥するので。最悪、緊急時はハンドクリームでもOKです。特に、目や口の周りは乾燥しやすいので注意してください。