Love

Love

愛する

BRUTUS愛犬写真グランプリ!〜後編〜

BRUTUS犬特集の名物企画、ご自慢のわんこ写真の中から「これぞ」な一枚を選出するグランプリ!惜しくもベスト3を逃した写真の中から、ノンフィクション作家の片野ゆかさん、芸人・俳優の片桐仁さん、写真家の徳永彩さんの3人が審査員賞を選出。前編はこちら

初出:BRUTUS特別編集 増補改訂版「犬だもの。」(2023年4月11日発売)

photo: Natsumi Kakuto / text: Ryo Hasumi

愛犬写真グランプリ〜個人賞〜

片桐賞

思わず“写真で一言”したくなる一枚

僕、みんなが「かわいい〜!」って反応する正統派な写真には、あまりピンとこないんですよ。初めて飼った犬が震災犬で、今飼っているのも保護犬だからなのかなあ?

琴線に触れるのは、雑種や和犬。それと変な写真にグッときますね。決定的瞬間を捉えたような。なので個人賞としては、ずばり「アフレコしたくなる」写真を選んでみました。いわゆる、写真で一言、ですね。うめぼとか、なんでこうなっちゃったんだろうという顔だし、シチュエーションだし……ツッコミを超えて、何か一言、言いたくなっちゃいますね。

チューイーの完全に無防備な顔もかわいいし、あずきの顔も、ものすごいエネルギーで、絶対何か言ってますよね(笑)。選んだ写真はどれ一つとして同じ顔がありません。犬って、本当に表情が豊かだなあと思います。

徳永賞

キミになりたい……。そう思わせる愛に溢れるシーン

私はフレンチ・ブルドッグを飼ってまして、その子を撮る時は写真家目線ではなく、愛犬家目線になっちゃってます。写真を撮るとはいえ、仕事の時とは、もうモードが違うんです。撮る時は、広角ではなく、ついつい対象にぐっと寄って。うちの子への愛がそうさせるのかもしれません。スマホを取り出す時間も惜しいと感じる時は、もう目をカメラにして焼きつけています(笑)。

個人賞も、私の撮り方とシンパシーを感じるものを選びました。福丸の寝顔なんて、目を近づけてずっと眺めていたくなりますよね。ヒメ.ロドリゲスは、うちの子と同じフレンチ・ブル。ちょこん、とこうやって座ることができるんですよね。この姿がたまりません。ビスコの空気感もいいですよね。どの写真も優しい空気に包まれていて、幸せな気持ちになりました。

片野賞

お出かけは自由だ!“外でも一緒”なパートナーたち

グランプリを決める際の基準の一つにもなりましたが、犬ってペットの中でも、かなり一緒にお出かけしやすい生き物なんですよね。私も、毎年夏になると犬を連れて10日間ほど旅をします。あと最近では、うちの子を連れて飲みにも出かけてます(笑)。

着物を着て、犬を連れて。着物に毛がついたって気にしません。愛犬とのお出かけは生活の一部ですから。個人賞に選んだのも、ライフスタイルをともにしているんだろうなと感じる写真です。お花見に来たのだと思われるララの写真からは、毎年この時期になると一緒に桜を楽しむのかな?と想像してしまいます。

マーチは、商店街にいるようですね。いつもお買い物に連れていってるのかな。ふくはすごい旅をしていますね!こんなアクティビティができるのは犬か人くらいです。

BRUTUS愛犬写真グランプリ!〜前編〜