ブルートレインのヘッドマーク
あかつき
運転区間/京都〜長崎
運転期間/1965〜2008年
関西と九州を結ぶ初めてのブルートレイン「あかつき」。1975年の山陽新幹線開通までは最大1日7往復が運行され、多くの利用客があったが、時代とともに乗客が減少し、2008年廃止。43年の歴史に終止符を打った。安芸
運転区間/新大阪〜下関
運転期間/1975〜78年
山陽新幹線が博多まで開通した1975年に登場。呉線を経由して新大阪と下関をつないだブルートレインだったが客足が伸びず、残念ながらたった3年で廃止されてしまった。寝台特急として最も短命であった。あけぼの
運転区間/上野〜青森
運転期間/1970年〜2014年
上越線〜羽越本線を経由して、約13時間かけて上野〜青森間をつなぐ「あけぼの」。ヘッドマークは、夜が明け始めた頃(曙)の風景がモチーフに。東京と東北地方を結ぶ唯一の寝台特急となっていた。あさかぜ
運転区間/東京〜下関
運転期間/1958〜2005年
1956年誕生の特急「あさかぜ」が、その2年後に青い20系客車を使用した日本初の寝台特急に。愛称のブルートレインはこの青い車体から取られた。そんな元祖ブルトレも2005年、利用客減少や車両老朽化により廃止。出雲
運転区間/東京〜出雲市
運転期間/1972〜2006年
新幹線の岡山駅乗り入れにともない、1972年に急行「出雲」を格上げし、寝台特急「出雲」として運行開始。食堂車を連結した人気の寝台特急だったが、航空機便の普及や「サンライズ出雲」の登場で乗客が減り2006年廃止。いなば
運行区間/東京〜米子
運行期間/1975〜78年
1975年、新幹線の博多駅乗り入れで廃止となった列車の車両を使ってブルートレイン「いなば」が登場。東京〜名古屋間は「紀伊」と併結していた。78年、運行区間延長にともない「出雲」に統合され、廃止となった。
さくら
運転区間/東京〜長崎
運転期間/1959〜2005年
日本を代表する花である桜の名を冠し、「あさかぜ」に次ぐ2番手の寝台特急として登場。一時は佐世保まで乗り入れるなど、東京と長崎をつなぐ名門長距離寝台特急だったが、2005年、利用客減少と車両老朽化により廃止。紀伊
運転区間/東京〜紀伊勝浦
運転期間/1975〜84年
その名の通り紀伊半島を走る唯一のブルートレイン。マークは那智の滝がモチーフに。1968年登場の急行列車であったが、南紀観光の目玉として1975年にブルートレインに昇格する。利用客減少により84年廃止。彗星
運転区間/京都〜南宮崎
運転期間/1968〜2005年
「あかつき」に続く、関西発九州行きのブルートレインとして登場した「彗星」。夜行列車は天体の名前から命名されることが多く、この愛称に。2000年には京都発着となったが、利用客減少により2005年廃止。瀬戸
運転区間/東京〜高松
運転期間/1972〜98年
瀬戸大橋の開通以前は宇野までの運行で、その先は宇高連絡船に連絡していた。1988年の瀬戸大橋開通にともない、ついに高松乗り入れを実現。98年、車両を新型に換えるにあたり「サンライズ瀬戸」となり、廃止。鳥海
運転区間/上野〜青森
転期間/1990〜97年
上野を出発して新潟〜酒田〜秋田の日本海側を通り、青森へとつなぐルートを走った。しかし、1997年の秋田新幹線開業にともない廃止に。「鳥海」のルートはそのままブルートレイン「あけぼの」に引き継がれ現在に至る。つるぎ
運転区間/大阪〜新潟
運転期間/1972〜94年
1963年から大阪〜富山間を結んでいた寝台急行「つるぎ」が、新潟まで延長され、のちにブルートレインに格上げされた。しかし、運行距離が短く需要が伸びなかったため、94年廃止された。ヘッドマークは雪に覆われた剣岳。
出羽
運転区間/上野〜秋田
運転期間/1982〜93年
「鳥海」と同ルートの、高崎線〜上越線経由で上野〜秋田間をつないだブルートレイン。庄内地方は「出羽」、秋田以北は「鳥海」が利用しやすいように設定されていた。1993年「鳥海」に統合されるかたちで廃止された。日本海
運転区間/大阪〜青森
運転期間/1968年〜2012年
日本海を望みながら本州を縦断。大阪〜青森間を1本で結ぶ、初めて日本海沿いを通ったブルートレイン。函館まで乗り入れていた時期もあり、修学旅行生の利用も多かった。なは
運転区間/京都〜熊本
運転期間/1984〜2008年
1968年、公募により沖縄返還の願いを込めて「なは」と名付けられた特急列車が登場。その後、75年から電車寝台特急列車となり、84年にブルートレインに変更された。2008年、利用客減少により廃止された。はくつる
運転区間/上野〜青森
運転期間/1964〜2002年
当初、東京から関西・九州方面にのみ伸びていたブルートレイン網。そんな中、初の東北方面へのブルートレインとして活躍したのが「はくつる」。2002年、東北新幹線の八戸への延伸にともない廃止となった。富士
運行区間/東京〜大分
運行期間/1964〜2009年
戦前から伝わる日本最古の列車愛称である「富士」の名を冠され、1964年に登場(「さくら」も同じく最古)。東海道本線から山陽本線、日豊本線を長年走り抜けてきたが、利用客減少と老朽化により2009年3月13日に廃止。はやぶさ
運転区間/東京〜熊本
運転期間/1960〜2009年
九州行きのブルートレインとして1960年に登場し、安定した利用客を保ってきた。定期列車としては日本一の長距離旅客列車(東京〜熊本間1,315km)として活躍してきたが、2009年3月13日、併結する「富士」とともに廃止に。
北星
運転区間/上野〜盛岡
運転期間/1975〜82年
上野〜盛岡を結ぶ急行列車「北星」を格上げして1975年に登場。ヘッドマークは北の海に輝く北極星をイメージ。82年6月の東北新幹線盛岡駅開業後は、徐々に利用客が減少すると予測され、2009年の11月には廃止となってしまう。北斗星
運転区間/上野〜札幌
運転期間/1988年〜2015年
青函トンネルの開通にともなって誕生し、北海道と本州を結んだ待望のブルートレイン「北斗星」。1日1往復運行していた。豪華な食堂車「グランシャリオ」ではフランス料理や懐石御膳を食べることができた。北陸
運転区間/上野〜金沢
運転期間/1975年〜2010年
前身は、戦後間もなく走り始めた急行列車「北陸」で、1975年にブルートレインに格上げ。マークは親不知の断崖がモチーフとなっている。最短距離のブルートレインながら、個室車両も多く、女性客にも人気だった。みずほ
運転区間/東京〜熊本・長崎
運転期間/1963〜94年
日本の美称である瑞穂国にちなんで命名された「みずほ」。九州方面行きブルートレインとして4番目に登場し、熊本、大分、長崎など各地を結んだ。しかし「はやぶさ」などの競合区間もあり、利用客減少により1994年廃止。明星
運転区間/新大阪〜西鹿児島
運転期間/1975〜86年
1968年、大阪と九州を結ぶ電車寝台特急「明星」が誕生。75年にブルートレイン「明星」も登場して、同じルートを走ることになった。行き先は博多、熊本、西鹿児島(現・鹿児島中央)など九州各地に及んだが、86年に廃止。ゆうづる
運転区間/上野〜青森
運転期間/1965〜88年
常磐線を経由し、東京〜青森間を結んだ「ゆうづる」。C62形蒸気機関車に牽引された最後の20系特急列車として知られ、最盛期には1日7往復が運行。1988年青函トンネルが開通し、「北斗星」が登場したことにより廃止。
トリビア:矢野顕子の「Night Train Home」は、青森県出身の彼女が、上野~青森を結んだブルートレイン「はくつる」が2002年に廃止になったことにショックを受けて生み出した作品。歌詞は「黒磯で交直→流切替デッドセクション 電気消えて音のない1分間」などなかなかマニアック。