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ブックコーディネーター・内沼晋太郎の人生最高のお買いもの「オーダーメイドの本棚」

人が欲しいと思うものには、その人の価値観や人生観が表れます。何を思い切って手に入れ、何を大切にしてきたか。“お買いもの”とは究極の消費行動であると同時に、自分の人生を彩るために何が必要なのかを教えてくれるものです。ブックコーディネーター・内沼晋太郎さんのベストバイ・ストーリーは?

photo: Shinichiro Saigo / text: Ryota Mukai

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鉄板と古材だけで“作り増し”続ける本棚

10年ほど前に作って以来、“作り増し”している本棚。というのも、縦の鉄板と横の木板、そして空間があればいくらでも拡大できる作りになっているんです。単にシンプルなだけではなくて、鉄は薄いから目立たずスッキリ見えるし、横板は古材なので少しずつ見た目が違っていて面白い。文庫本から単行本が収まる棚と、雑誌から大判本サイズの2種類を組み合わせています。

僕にとっては仕事そのもので、ある意味では人生の一品。家を建てる時には、本棚が収まる大きな壁とそれなりの奥行きを持つことを設計に織り込んでもらいましたから。以前は本が既製の棚から溢れているのが常でしたが、今は空きも作れる。形は変われどずっと付き合い続けます。

オーダーメイドの本棚
本棚の設計を手がけたのは建築家の田中裕之。縦の鉄板「鉄の方立」は〈toolbox〉で買える。古材は長野〈リビルディングセンタージャパン〉で購入。

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