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アートディレクター・秋山具義の好きな朝食の話

最高の朝食とは、贅沢である必要はない。 いつもの朝食を、いつものように食べる。 だから朝食には、その人らしさが顔を出す。 秋山具義さんは、どんな朝食をとっているのだろう? 気持ちいい一日を過ごすための、最高の朝食の話。

初出:BRUTUS No.798続・最高の朝食を。」( 201541日発売)

photo: Gugi Akiyama / text: Chisa Nishinoiri

目で愛でて、見せて楽しい、食べておいしいナットウフ

ここ半年、ほぼ毎朝食べ続けているのが、この“ナットウフ朝食”。僕は本来、カレーもラーメンも大好きな炭水化物ラバー。でも、メタボも気になるお年頃です。そんな折、数年前に話題になった新書『炭水化物が人類を滅ぼす』を読み、炭水化物を抜くと痩せるという内容に納得させられる部分もあり。

とはいえ完全に抜いてしまっては“食べる”楽しも激減。ならば昼夜は気にせず食べたいものを食べるために、朝だけ炭水化物を抜こうと考案したのが、コレ。米を豆腐に代え、体によい良質なタンパク質をとりつつ、何となくヘルシーなイメージの納豆と、大好きな卵をプラス。朝の連続テレビ小説を観ながら、15分くらいでサッと作れるし、ホテルの朝食ビュッフェでも定番の品ばかりなので旅先でも無理なく続けられるという気軽さ。

毎日続ける秘訣は、楽しみながらやること。型抜きや海苔(のり)アートを駆使したキャラもので遊んだり、その日の気分で冷蔵庫の残りものを加えてアレンジしたり。SNSを使って人に見せちゃうことで楽しみも倍増。インスタにアップした時の、いいね!の反応でやる気が出ます。

納豆、豆腐、卵の3点は和洋中どのジャンルとも相性が良く、アレンジのしがいもある。一時期はお好み焼き風にハマったし、冬は汁物にすると温まる。残念ながら、我が家で嬉々として食しているのは僕だけですが……ナットウフ朝食、おススメです。