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箭内道彦、エリイ、大根仁「おなやみ相談室」:ワクワクしたい!

クリエイティブディレクターの箭内道彦、Chim↑Pom(チンポム)のエリイ、映画監督の大根仁が読者のお悩みに答える連載の第166回。見事に三者三様な回答をぜひご覧ください。お悩み相談も随時受付中。
前回の「素敵に暮らせない」も読む。

Illustration: sigo_kun / Edit: Asuka Ochi

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古道具屋をやっていますが、最近モノへの興味がどんどん失われてきています。昔は興味だけが先走って止まらなかったのに、今はワクワクドキドキできなくなっている。仕入れの際も、売ればだいたいいくらになるモノなのかわかってしまってつまらない。当初のような気持ちを取り戻すにはどうしたらいいでしょうか。
(古物商/43歳/男)

ワクワクしたい!

箭内道彦

素人は強いです。熱い思いが溢れて、初期衝動に導かれて。技術が足りなくても、それを補うドキドキがそこにある。不器用さえも、輝くチャームにしてしまう。その感覚を持ち続けるために、プロたちは様々な工夫を試みるけど、テクニックが邪魔をしてなかなかうまくはいかない。あなたは初めてプロフェッショナルの入口に立ったのです。人生第2章。古道具屋としての知と技術を極めるも道、別の世界の素人になってリスタートするも道。銀杏BOYZの名曲「なんとなく僕たちは大人になるんだ」をぜひ聴いてみてください。

エリイ

モノへの興味がないってことは、モノ以外への興味は湧くのでは。物質以外のものを売ればいいんじゃないでしょうか、モノがいくらか分かるくらい長い間培ってきた知識とか。健康とワクワクするのは大金積んでも手に入らないかも、やっぱセンスでしょ。当初の気持ちは知らないが、人はずっと同じ場所に立ってるわけじゃないから季節だって変わったらそれに合わせて着替えないといけない。夏に股引き穿かないみたいな。私は夏にびんぼっちゃまみたいな半裸で出かけるのが大好きだし、常にワクワクしたいからリスクとる。

大根 仁

職種は違えど、わかります。僕も最近は映画やドラマの企画書を見るだけで作品の出来栄えや視聴率などがなんとなく見えるようになってしまいました。ただ、僕の仕事は偉大な先人たちの過去仕事はもちろん、年下の新しい才能が世界中でボコボコ出てくるので「やべえ!早くしないと死んじゃう!」という焦りが次の仕事へのモチベーションになっている気がします。『パラサイト』の監督ポン・ジュノが年下と知った時は手首切ろうかと思いましたからね!古物商業界にもとんでもない才能を持った若者とか……いるの?

妄想書店。私が本屋を始めるなら。Vol.1:ミュージシャン・曽我部恵一

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