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ウイスキー好きなら訪れたい東京のお店4選

ウイスキーベースのカクテルが秀逸なバーから、リーズナブルにシングルモルトが楽しめる店まで、ウイスキー好きなら訪れたい4軒をご紹介。深遠なる琥珀色の世界へ、いざ!
初出:BRUTUS No.695『20年通えるバー。』(2010年10月15日号)

photo: Kyoko Aoki, Madoka Sakamoto (vision) / text: Kimiko Yamada, Ai Sakamoto (vision)

カスクストレングス(六本木)

稀少品、メモリアルなどストーリーのある
ボトルに会話も咲く

ウイスキー好きなら、腰を抜かすほどの品揃え。例えば山崎の50年、ザ・マッカラン1958年のオールドボトル、タリスカー8年のオールドボトル、ボウモア200周年記念ボトルがあったり……。まさに酒好きが足で探した、ここでしか飲めないラインナップ。

80年代のモルトウイスキーを中心に、「食事をおいしく、会話に花を咲かせるお酒」を幅広くセレクト。地下の酒蔵庫を彷彿させる石造りの店内は、大人の隠れ家という言葉がぴったりの重厚な雰囲気。

パーソナルカウンターまで用意された店は、イギリスの専門誌『ウイスキーマガジン』が主催する『ジャパニーズ・アイコン・オブ・ウイスキー2007年』でバー・オブ・ザ・イヤーを獲得するなどウイスキーの本場が認める実力。

六本木〈カスク〉店内

Recommendation

Cabinet(池尻大橋)

香りのよさを引き立てる、
スコッチの多彩な飲み方を提案

ボトルの9割はスコッチ。味はもちろん、香りにも惹かれますね」と、店主の増田晶さん。下北沢〈ウイスキーキャット〉、西麻布〈バー・アムリタ〉、原宿〈デジャブ〉など人気店で腕を磨いた彼が、2003年に始めたこの店は600種類のシングルモルトが看板。

初心者にもその魅力を知ってもらいたいと、ここではオールドボトルも含め豊富な銘柄をショット700円~の適正価格で提供する。

「例えば夏は柑橘系の香りのものをソーダでさっぱりと、冬は重厚な味わいをトワイスアップやストレートで」と季節に合わせた柔軟な飲み方の提案もここの魅力の一つ。壁一面がボトルの店内は、1人客にも嬉しい落ち着いた空間。40ページもあるリストの中からマイモルトを探す楽しみがお待ちかねだ。

池尻大橋〈カビネ〉店内

Recommendation

HIGH FIVE(銀座)

外国人を魅了する
ジャパニーズウイスキーカクテルの数々

銀座の老舗〈スタア・バー・ギンザ〉で長年修業を重ねた上野秀嗣さんの店。ダイヤモンドのようなブリリアントカットの氷を使ったオン・ザ・ロックや、精緻な技術でつくられるカクテルは、海外メディアからの取材やデモンストレーションの依頼も多く、今や世界のバーテンダーに最も知名度の高い日本のバーの一軒である。

連日のように訪れる外国人ゲストのため、現在この店ではジャパニーズウイスキーの充実を図っている。山崎、白州などを年代ごとに揃え、その数はなんと50銘柄300本以上。国産ウイスキーの多くは、ゲストの好みを汲んだオリジナルカクテルに仕立てられる。カクテルをつくる際の、流れるような彼の動作は、海外の同業者でさえ見惚れるほどの優雅さだ。

銀座〈ハイ・ファイブ〉店内

Recommendation

vision(吉祥寺)

シングルモルト入門に
うってつけの価格破壊店

「シングルモルトの魅力を伝えたい!」と、オーナー小林信秀さんが1995年に開いたモルトバー。初心者が安心して飲めるよう、すべて1杯1,050円未満というきっぷのよさである。約400種類が揃うモルトの中でも、特に充実しているのはラフロイグの約100種類。

年2〜3回リリースするオリジナルボトルも評判だ。店内にメニューはなく、オーダーはバーテンダーとの会話から。「あえてラフロイグから始めるといいですよ。個性的でわかりやすいから、それを基準にして自分の好みを見つけやすい」。また開店15周年に向け、リニューアルを実施。「隠れ家感が強かったので、今度は気軽に入りやすい雰囲気にしたいですね。ビギナー向けと言いながら、今まで看板もなかったもので(笑)」

吉祥寺〈ヴィジョン〉店内

Recommendation