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ソムリエが引き出す、素材の味わい光るジェラート。鳥取〈gelateria +×〉

日本各地で、個人で営む専門店が活気づいている。地産の食材がそのままアイスの個性になる。作り手の背景も、アイスの数ほど多様。なぜ、どんなアイスを作るのか、それぞれのアイスと人の物語。

初出:BRUTUS No.1009「本当においしいアイスクリーム」(2024年6月3日発売)

photo: Mami Yamada / text: Hiromi Kuratune / edit: Mutsumi Hidaka

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gelateria +×

ソムリエの味覚・嗅覚が引き出す素材の味わい

鳥取市内のホテルでソムリエとして8年働いた後、2022年に開業した店主・奥平友美さん。当初はワインバーを考えていたが「子供の食育に関わることができる店にしたい」とひらめいたのがジェラテリアだった。

使うのはイチゴ、フキノトウ、ブルーベリー、実山椒、ユズ、大根など、さまざまな旬の素材。独特な甘味を持つ鳥取〈山崎醸造本舗〉の《イナサ醤油》も地元ならではのフレーバーだ。素材ごとに温度管理や練り具合、滑らかさなどを調整することで、素材の風味を引き出し、繊細で濃厚な味わいを作り上げる。

鳥取〈gelateria +×〉ショーケース
大山(だいせん)山麓の〈岸田牧場〉のミルクジェラート、鳥取市鹿野町《日光生姜》は通年。国内外の厳選素材も使用する。

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