掛川花鳥園
至近距離で鳥と触れ合うことで、カッコよさとかわいさを再発見
動物を描くうえで気をつけているのは、いかにチャーミングな面を見つけて引き立たせるか。そのために、どんなふうに動いてどんな質感か、写真ではわからない“佇まい”や“存在感”を知りたくて、時々動物園に行って実物を観察しますね。
数年前に訪れて鳥に改めて関心を持つきっかけをくれたのが掛川花鳥園。野鳥やフクロウ、ペンギンなどさまざまな鳥がケージで囲われずに飼育されていて、至近距離で観察できるのが特徴です。印象深かったのは、じっとしていて全く動かないハシビロコウ。大きなくちばしと小さな目のバランス感が絶妙で、なぜか目が離せませんでした。また一番興奮したのは、ベンガルワシミミズクを腕に乗せた時。猛禽類特有の爪の鋭さは迫力満点なんですが、間近で見るとフォルムや目の丸さが引き立ってかわいさ倍増でした。
園内では自由に飛び交う鳥の群れも多く見られます。鳥そのものは身近な動物ですが、自分の目線と同じくらいの高さを颯爽と飛んでいく鳥にはやっぱり見応えがある。改めて鳥のチャーミングさと飛べる尊さを教えてくれる場所です。