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音楽評論家・宮治淳一のユーミンプレイリスト。初期の名盤を象徴する珠玉の曲

いわば選曲のプロであるラジオDJたちは、ユーミンの楽曲のユニークな聴きどころを知っているはず。音楽評論家・宮治淳一さんに、オススメの3曲を選んでもらいました。

text&edit: Emi Fukushima

1.「きっと言える」

松任谷由実さんは、一曲ごとが良いのはもちろん、アルバム全体で“聴かせる”アーティストの先駆けだと思います。「きっと言える」は『ひこうき雲』から。歌謡曲と異なる都会の音楽の登場を世に印象づけたアルバムを象徴し、歌い出しからアレンジまですべてが洒落ていて。レコードA面を締めくくる5曲目に配されているのも納得の名曲です。

「曇り空」荒井由実
1973年に発売された2枚目のシングル曲であり、アルバム曲としてはファーストアルバム『ひこうき雲』に収録されている。

2.「12月の雨」

『MISSLIM』からは「12月の雨」。コーラスにデビュー前の山下達郎が参加していて必聴です。

「生まれた街で」荒井由実
1974年発売の4枚目のシングル曲であり、アルバム『MISSLIM』にも収録。バックコーラスにシュガー・ベイブのメンバーが参加。

3.「灼けたアイドル」

「灼けたアイドル」は、バブルへ向かう時代のファンファーレのような『SURF&SNOW』から。曲に登場する〈カバナ〉は、茅ヶ崎出身の僕が憧れていた酒場の一つだろうと推察するので、個人的な思い出とともに重要な曲です。

「灼けたアイドル」荒井由実
「恋人がサンタクロース」などの代表曲も収録された、1980年の10枚目のオリジナルアルバム『SURF&SNOW』の2曲目。