テロップ引き算の美学
今回の国は「フィンランド」。サウナ発祥の地の急上昇欄には、サウナ動画は一つもない。
勝手に、淡々とおとなしい国民性なのかと思っていたが、全く違う。アラサー男子数人のグループが遊園地ではしゃぎまくる動画が軒並みランクイン。Herbalistiさんの動画ではフレンドパークのようなアトラクションを回り、どちらが豪華景品を集められるか?という企画をやっていた。Vinkareさんはいかつめの男性3人で1日で全部のアトラクションに乗るという挑戦をしていた。
よく日本では男性複数人のグループYouTuberが人気になる。「クラスの男子の放課後を覗き見しているような感覚」に惹かれるそう。それはフィンランドでも同じはず。日本と違うのは、テロップと効果音の量。日本では「ここが笑いのポイントですよ!」というアナウンスやツッコミが過剰なほど入る。
でもフィンランドの動画は、スベったときに「チリーン」とSEを入れたり、面白いシーンをリプレイしたり、静止画で明朝体の文字ツッコミを入れたりしない。引き算をすればリアリティが増す。サムネ一つとっても、日本ほど文字の多い国はない。引き算でいいものを届けられるよう、信頼を高めていけたらと思う。