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大自然を味わい尽くす。ワイルドライフを体験できるラグジュアリーリゾート4選

リゾートの醍醐味は、そこへ一歩足を踏み入れた瞬間に“いかに非日常の世界へ飛べるか”だ。優れたリゾートが“楽園”と称されるのは、計算し尽くされた眺望や空間、洗練された食事と酒、ホスピタリティに満ちた接客、そのすべてがあるから。この記事では「Wildlife」をキーワードにラグジュアリーリゾートを紹介する。

初出:BRUTUS No.845「旅に行きたくなる。」(2017年4月15日発売)

photo: Madoka Sakamoto, Mai Kise / text: Yoko Fujimori, Hiroko Yabuki, Hikari Torisawa, Tomoko Oishi, Akiko Yoshikawa, Mamiko Izutsu / edit: Yoko Fujimori

The Highlands Ngorongoro Crater(タンザニア/ンゴロンゴロ保全地域)

自然の真ん中に飛び込む、大人のキャンプ

オルモッティ火山を囲む緑の中に突如現れる複数のドーム。アメリカ人発明家&建築家バックミンスター・フラーのスケッチにインスパイアされ、マサイの伝統的な住居にヒントを得て造られたこのテントがワイルドライフを堪能する数日間の拠点になる。

キャンバスとガラスを使ったテントは、それぞれにベッドルームとバスルーム、暖炉を備えた貸し切り型。周囲のテントとは15〜20mの距離が取られているので、周りを気にせずリラックスして過ごせる。メインエリアにはラウンジやダイニング、ウイスキーバーも完備。東アフリカ伝統の暖炉の周りでのキャンプファイヤーや、テラスでの食事も楽しみの一つだ。

キャンプが位置するのは海抜3,000mの森の中。有名なンゴロンゴロ・クレーターや、セレンゲティ国立公園へと繫がる雄大な景色は言葉を失うほどの美しさだ。ハイシーズンは1月、2月、7月〜10月。季節によって、ライオン、象、ガゼル、バッファローなどの動物たちを間近に見ることができる。

andBeyond Ngala Safari Lodge(南アフリカ/クルーガー国立公園)

ワイルドなサファリとラグジュアリーの共存

アフリカを中心に高級サファリロッジを展開するandBeyond。世界一の動物保護区ともいわれるクルーガー国立公園内にも2つのホテルがある。2016年1月のリニューアルで、茅葺(かやぶ)きのコテージといったサファリらしい雰囲気を残しつつ、屋外シャワー付きの専用バスルームを拡大するなど快適性を向上。

ゲームドライブを堪能したあとは、イギリスの植民地時代を彷彿とさせるインテリアの客室でラグジュアリーな気分を味わいつつ、バルコニーで食事を楽しむことができる。ホテル内のプールも公園に面しており、目の前に象など野生動物が現れることも。

LITTLE RUCKOMECHI CAMP(ジンバブエ/マナプールズ国立公園)

川と緑と動物たち。サファリを味わい尽くす

ジンバブエ北部に広がる野生生物保護地域、マナプールズ国立公園は、ザンベジ川の恵みによって生まれたアフリカ大陸屈指の景勝地。灌木が茂る川沿いにラグジュアリーなキャンプが完成した。

風をはらんで立つテントは探検家が活躍した古き良き時代を思い出させ、天幕のすぐ横を象が横切ることもあるという、まさにワイルドライフど真ん中!3つのテントを数人のグループで借り切り、リビングダイニング、ラウンジ、プールと現地ガイドまで独占できる贅沢プラン。動物や鳥を眺めたり、カヌーに乗ったり、自然に触れるアクティビティの提案も。

Uga CHENA HUTS(スリランカ/ヤーラ国立公園)

インド洋のビーチとジャングルを同時に楽しむ

スリランカでラグジュアリーなブティックホテルを展開するUga Escapesが2015年末にヤーラ国立公園にホテルをオープン。スリランカ最大規模の国立公園で、変化に富んだ地形の中、稀少な野生動物の生息地として知られる。

ビーチのすぐ横に広がるジャングルの中に全14のコテージが点在。ジャングルとの調和を意識した外観で、室内はサファリロッジらしさをモダンにアレンジした空間。屋外デッキには5mのプランジプールも設置されている。月明かりの下で産卵するウミガメや、ジャングルの中でフラミンゴやコウノトリが見られることも。