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週末の酒がうまい、BRUTUSの聞くレシピ Vol.29「ちくわのジンジャー磯辺揚げと泡盛ソーダ」



最近、周りに料理上手な友達が増えてきた。どこの料理人から教わったのか、ちょっとしたひと手間で、ゲストを喜ばせたりして、なんだか羨ましい。自慢の一品をサラッと作れるスキルがあれば、週末の酒はもっとおいしくなるはずだ。気負わず簡単に作れる、とっておきのレシピを教えてくれるのは、料理家で〈and recipe〉主宰の山田英季さん。さて、今回のメニューは……。前回の「枝豆の塩ライムリーフ蒸しと自家製ジュニパーベリーハーブ酒」も読む。

photo & text & recipe: Hidesue Yamada

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あともう少し、耐えれば少し涼しくなるかなと思う日々が続いている。ということは、シュワシュワソーダ割りが、一番美味しい季節もあと少しということにもなる。

いつぞやの沖縄の強い日差しの中、歩き回りクタクタになりながら、たどり着いた居酒屋で飲んだ泡盛ソーダを思い出し、今回は、ちくわのジンジャー磯辺揚げと泡盛ソーダを作ります。

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まずは、酒を飲まねば料理はできぬとばかりに、グラスに氷を入れて、泡盛を入れてソーダを注ぎ、グビッと喉を潤しましょう。

今回の料理は非常に簡単です。まな板にちくわを並べ、3cm程度に切り、穴に紅しょうがを詰めていきます。

ここで登場するのが、料理家人生20年以上で、久々に感動の「天ぷら粉」、冷めてもサクサクに仕上がるので、最近はもっぱらこの粉を使って天ぷらを揚げています。これで、失敗知らずの磯辺揚げができるので、まだ使ったことがない人は、ぜひ使ってもらいたい。

ボウルに天ぷら粉、水、青のりを入れてよく混ぜ、ちくわに衣をまとわせる。

フライパンに多めの油を注いで温め、ちくわを入れて、転がしながら揚げ焼きにする。


クルクル、コロコロ転がしながら、カリッと香ばしく揚げましょう。

揚げあがったら、串に刺し、お好みで塩をひとふりして出来上がり。

串に刺すと、おつまみ感UPでお酒が進みます!

余った天ぷら粉も、油で揚げておけば、磯部天かすになるので、夏の麺類のお供に最適です。

簡単だけど、いつもの磯辺揚げに紅しょうがの爽やかな風味の酸味が加わって、おつまみやお弁当のおかずに最適です。

ぜひ、暑い夏のラストスパートに、泡盛ソーダを片手にお楽しみください。

ちくわのジンジャー磯辺揚げと泡盛ソーダ

材料 ふたり分
・ちくわ…………2本
・紅しょうが……20g
・サラダ油………適量
・塩………………適量
<A>
・天ぷら粉………大さじ4
・水………………大さじ5
・青のり…………小さじ1

作り方
①ちくわを3cm幅に切り、穴に紅しょうがを詰める。
②ボウルに<A>を入れて混ぜ、①を絡ませる。
③フライパンにサラダ油を多めに温め、②を入れて、上下を返しながら、揚げ焼きにする。
④串に刺して、お好みで塩をふる。

カリー春雨 720ml
那覇市の南部、小禄にある宮里酒造所で造られる、最もポピュラーで飲みやすい泡盛の代表格。バニラのような香りが広がる口当たりの良いお酒で、雑味もなく、ファンも多い。ちなみに、名前の春は希望、雨は恵み、カリー(嘉例)はめでたいこと、を意味する。まさにお祝いの席などで親しまれてきたお酒なのだ。アルコール度数30度。1,320円(編集部調べ)

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