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ウェディングプランナーから新郎新婦へ。結婚式をさらに彩る、大切なラブソング

結婚式という特別な日。その瞬間をさらに彩るのは、やっぱり音楽だ。数多くの「愛」に触れてきたウェディングプランナーが考える、大切なラブソングとは。

本記事は、BRUTUS「特集 ラブソング」(2025年10月15日発売)から特別公開中。詳しくはこちら

photo: Hiyori Korenaga / text: Sho Kasahara / edit: Nozomi Hasegawa

幸せにそっと寄り添う愛のBGM

小金渕夏海

家を建てたり、子供ができたり。結婚って、どうしても未来にばかり意識が向いて不安になる方も多いんですよね。そんな2人には、小田和正の「キラキラ」を提案したいです。「今この瞬間を愛すること」の大切さを教えてくれます。

左から、髙見逸人さん、金田彩香さん、末永祐里香さん、相原千鶴さん、小金渕夏海さん。
左から、髙見逸人さん、金田彩香さん、末永祐里香さん、相原千鶴さん、小金渕夏海さん。普段は別々に活動するフリーランスのプランナーが式場に集結。座談会後、「これからの曲選びが楽しみ」とみなさん。

今はただ目の前の 君を抱きしめていたい 明日の涙は 明日流せばいい

「キラキラ」 小田和正
2002年のドラマ『恋ノチカラ』主題歌。揺れる心を受け入れ、今この瞬間を抱きしめたいと歌う、希望を乗せたラブソング。

金田彩香

新郎新婦の退場時の音楽って実はすごく大事で。ゲストが帰るときの気分を左右するから、こういうハッピーな曲は最後にいい余韻を残せそうですよね。

髙見逸人

結婚式は家族への感謝を伝える大切な場でもあると思っていて。式の前には、親族だけで過ごす「ファミリータイム」があるのですが、ハナレグミ「家族の風景」はその時間にぴったり。歌詞の温かさで、緊張もほぐれるんですよね。

友達のようでいて 他人のように遠い 愛しい距離が ここにはいつもあるよ

「家族の風景」 ハナレグミ
日常の家庭を切り取りながら、近くて遠い家族の距離感を描く。2002年発表のファーストシングル。

小金渕

新郎新婦と会場が初めて対面する「ファーストミート」でも曲を流しますよね。目を閉じて会場に入ってもらうのですが、準備を乗り越えてやっと迎えた当日への安心感から、曲がかかると泣いてしまう方が多いんです。

金田

私の大切な歌は、マイケル・ジャクソンの「Love Never Felt So Good」。彼は生前、慈善活動や貧困問題に取り組んでいて、本当に愛に溢れた人。この曲はストレートに愛する喜びを歌っていて、もし自分が結婚式をするならこれを流したいな。

相原千鶴

印象に残っているのは、ご家族のご不幸やコロナ禍で5年越しに式を挙げた2人のこと。やっと迎えた当日、baobab + haruka nakamura「永遠と一日」の「上へ 上へ 帆を立てて」という歌詞を贈りたいと思いました。これまでの道のりや失ったものを抱きしめて、新しい日々に寄り添ってくれる曲だと思います。

さあ 奏で 溢れた日々のあとさき 振り返るな 君を描いた

「永遠と一日」 baobab + haruka nakamura
共作アルバム『カナタ』に収録。過ぎた日々をそっと手放す勇気と、永遠への憧憬を歌う。

末永祐里香

私は、今年リリースされたばかりのSuchmos「Marry」を。聴いた瞬間、これまで担当してきた新郎新婦の幸せな顔が次々と鮮明に蘇ってきて。この曲はまさに、私のプランナー人生におけるテーマソングです。

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