時計の未来を探す冒険へ
世界最大の時計見本市『ウォッチズ・アンド・ワンダーズ・ジュネーヴ』。長く続いたSIHH(ジュネーヴ・サロン)を発展させる形で、パンデミックを経て対面で第1回が開催されたのが2022年だ。
〈カルティエ〉をはじめとするリシュモングループの各メゾン、〈ロレックス〉や〈パテック フィリップ〉など数々の人気ブランドが居並ぶ会場に世界のバイヤーや関係者を集めるこの見本市では、23年から会期後半に一般開放期間を設けるようになった。もはや時計ファンなら一度は訪れるべき夢の祭典となりつつある。

どのブランドでも「これを目の当たりにできる機会はこの会場以外ではまずない」というレベルの特別な新作がズラリ。ブランド数も年ごとに増えて、今年は〈ブルガリ〉の初参加が大きな話題を呼んだ。各メゾンで、超複雑モデルだってガラス越しとはいえ間近で見放題。

さらに新作だけでなく過去の名作モデルの数々、さらには組み立てや仕上げのデモ実演、素材やメカニズムのサンプル、キャンペーン関連のムービー上映など、展示が目白押しだ。
運営側も一般ファン増加を図っており、新たにイベント公式グッズの販売コーナーが登場したり、SNS向けの撮影スポットなどもパワーアップ。ブランドのアンバサダーやインフルエンサーの来場も増えて、会場あちこちに人だかりができていた。
さらにメイン会場外でも、音楽ライブや時計産業に関する展示などの関連イベントが開催。また独立系の小さなアトリエや職人が周辺ホテルにスペースを借りて合同の展示会を開いていたり、個性派メゾンが集ってまた別の見本市『タイム・トゥ・ウォッチズ』を開催していたりと、どれもなかなか見逃せない。
お宝を探しつつ見て回るための市内の交通も安全&便利なのが、スイスの魅力でもある。さあ来年こそ、時計の祭典を探検しよう!
