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あなたはどの悪役タイプ?命数占いで分かる、名作映画キャラ診断!

幸せへの第一歩は、己をよく知り、きちんと向き合うこと。占い師・雨宮零さんに聞いたそれぞれの命数の人が持つ性格をもとに、弱点をあの名作映画のキャラクターになぞらえてみた。打ち克つべき、でもやっぱり愛すべき「悪役キャラ」が、あなたの中にも住んでいるはず……?

illustration: Michihiro Hori / text&edit: Motoko KUROKI

命数とは?

人は、その生まれた日によって様々な「運」を背負っている。性格についても同じこと。命数の「命」とは、運命の「命」。そう、これは運命を表す数字である。

雨宮さんの占術では、生年月日の中でもっとも小さな単位である日を自分自身、月をその背景、年をもっと大きな宿命的な要素を表すと考え、この3要素すべてを合わせた合計数が運命を表すとする。そして、その合計数を単数化(一桁の数字にすること)したものを運命数ととらえる。

「自分の中の悪役」を示す命数の出し方

今回は、宿命的要素である年の数を省いて、受動的運命を表す月と日の合計を使う。受動的運命とは、「黙っていてもそうなる」という運命。逆に言えば、自ら働きかけることで変化させられる運のことなのだ。月と日の数字を足し、そこにさらに、運命に対処する自分の象徴としてもう一度、日を足す。そこで出た数字が「命数」となる。

命数算出方法

【1】生まれ月と生まれ日を合計する。
例えば、12月14日生まれであれば、12+14=26

【2】この数字「26」にまた生まれ日の「14」を足す。
26+14=40

【3】【2】で出た数字「40」を単数化(1桁になるまで合計する)。
4+0=4

この場合「4」が命数となる。

自分の命数が出せただろうか?さあ、ここからは、命数が示す内的な弱点=悪役キャラを紹介。編集部の独断と偏見によって選ばれしキャラクターが登場。自己の中に潜む弱い部分を直視し、必要であれば戦ってみよう。

命数1:アレックス・デラージ(『時計じかけのオレンジ』より)

強情、短気で気分屋。華美なものも大好き

アレックス・デラージ (『時計じかけのオレンジ』)
『時計じかけのオレンジ』1971年/監督:スタンリー・キューブリック

命数1の性格は、「弁舌に優れ交友関係も広い半面、好き嫌いが激しく強情で短気な面があります。味方も多いが敵も多いタイプ。気分屋でムラっけが激しいのも特徴です。行動力はありますが、軽率な部分も見られます。華美で華麗なものを好みますが飽きっぽいところも」(雨宮さん)。

この人物像は、キューブリックの名作映画の主人公アレックス・デラージに似ている。不良グループのリーダーで毎日放埒(ほうらつ)に暴力を振るう15歳。ある日老婦人を殺害した後味方に裏切られ一人だけ逮捕される。刑務所内では模範囚を演じ、暴力行為に嫌悪感を持つような療法を受け、出所へ。

アレックスには、確かに不良のボスになるだけの華がある。一方、気分で人を襲うザ・気まぐれボーイ。けれども、出所後に両親を驚かそうとサプライズで帰宅し、家族の変化にショックを受けるなど衝動性ゆえに辛い思いもしている。さらに、自分がかつて暴力を働いた作家にそうとは知らず助けを求めるところなどは、短慮そして軽率。

そんなアレックス的部分を克服するアドバイスとしては、「短所を知り、周囲の人の意見を取り入れて協調を心がけるといいでしょう」。気まぐれもいいが、やっぱり周りの人の声をよく聞こう。

命数2:エベニーザ・スクルージ(『クリスマス・キャロル』より)

自我が第一、周りが困っても気にしない

エベニーザ・スクルージ (『クリスマス・キャロル』)

『クリスマス・キャロル』1984年/監督:クライヴ・ドナー

「自我を押し通す気持ちが強く、周りの人が困っていても気にしないような面があります。他人を見下す癖があり、物質欲も強い。人付き合いは上手とは言えず、扱いが難しい人と思われがちです」(雨宮さん)

そう評される命数2は、まさに『クリスマス・キャロル』のスクルージ。チャールズ・ディケンズの同名小説が原作の物語に現れる、金持ちでケチな「いじわる爺さん」だ。しかし、あるクリスマスイブに共同経営者だったマーレイの亡霊が家に現れ、金銭欲に取り憑かれた者の死後は悲惨だと彼を諭すのだった。

最終的には改心し、気前のいい親切なおじいちゃんとなるスクルージ。だが、元々は周りに貧しい人や困っている人がいても気にしない。「へ!クリスマスなんてくだらん!」と意地悪なコメントを投げるくらい。物質的なものを大事にし、他人を見下す彼は、もちろん周りから扱いが難しいと思われている。

スクルージ的な面を持つ命数2の人へのアドバイスは、「価値が変わらない資産を保有すること」。物質欲をいったん落ち着かせ、安心することで、人に優しくなれるのかも?

命数3:ダース・ベイダー(『スター・ウォーズ』より)

人の心を掌握するのがうまいが頑固

ダース・ベイダー(『スター・ウォーズ』)

『スター・ウォーズ エピソード 3/シスの復讐』2005年、『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』1977年/監督:ジョージ・ルーカス、『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』1980年/監督:アーヴィン・カーシュナー、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』2016年/監督:ギャレス・エドワーズ

「社交家で多才で弁が立つ命数3。他人の心を掴み、うまく立ち回れます。外見は派手で内面は頑固で自己主張が強い。わがままな面や短気な面もあります。そのくせ、楽観的で現状に満足してしまいがち。付き合う人の選り好みもしてしまうタイプです」(雨宮さん)

そんな命数3は、たとえるならばダース・ベイダー。元々は善良な戦士アナキン・スカイウォーカーとして生きていたが、フォースの暗黒面に囚われ暗黒卿に。帝国皇帝の下につきジェダイ・オーダーを壊滅、その後帝国の支配に抵抗する勢力にとって脅威となった。相手の心をフォースで操る「マインドトリック」は、独特な呼吸音とともに彼のトレードマーク。

まさにいるだけで人を圧倒し、その心を掌握する存在。アナキンだった時に妻への愛(執着)ゆえに間違った選択をしてしまうところは、ちょっと頑固で短慮かも。怒ると自らの配下や味方にも手をかけるなど、短気さにも定評あり。また、戦闘能力は高いのに敵を取り逃すこともあるのは、楽観的性質ゆえの詰めの甘さか。外見も派手ではないが、ストイックな全身黒でとても目立つ。

「命数3は、苦労してでも人と和すことで、人望が集まります」。暗黒卿のフォースを良い方向に活かすには、まずはやはり善の心を取り戻して人と交わることか。

命数4:ヴォルデモート卿(『ハリー・ポッター シリーズ』より)

リーダー but 我が強く負けず嫌い

ヴォルデモート卿(『ハリー・ポッター シリーズ』)

『ハリー・ポッターと賢者の石』『ハリー・ポッターと秘密の部屋』(2001年、2002年/監督:クリス・コロンバス)、『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』(2004年/監督:アルフォンソ・キュアロン)、『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』(2005年/監督:マイク・ニューエル)、『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』『ハリー・ポッターと謎のプリンス』『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』(2007年、2009年、2010年、2011年/監督:デヴィッド・イェーツ)

「意志が強く困難にも立ち向かえるので、リーダー的な立場につくことが多いタイプです。負けず嫌いで、高尚なものを好みます。完全・完璧を求めるので融通が利かずタイミングを逃しがち。頑固で冷酷で、他人に心を開きません。いっぽう、傷心気味なところもあります。我の強さが支持を得ますが、我が道を突き進みすぎた結果、周りと衝突してしまいます」

雨宮さんが語る命数4のキャラクターから浮かぶのは、「名前を言ってはいけないあの人」。『ハリー・ポッター』シリーズの主人公ハリーの両親を殺し、赤ん坊だったハリーの額に傷を残したラスボスだ。ハリーの母親の魔法で力を失ったため、ハリーを執拗に狙い続ける。元々は有望な魔法使いだったが、闇堕ち。英国魔法界を混乱に陥れた張本人。

ハリーへのこだわりや、魔法学校の校長ダンブルドアに張り合い続けたりと負けず嫌いで完璧主義なところは一貫。「闇の帝王」との異名の通り手下を多く従えるが、悲しいかな、心を通わせる相手はいない。部下の死喰い人を簡単に殺してしまうなど、冷酷ぶりもお墨付き。まさに「我が道を進み、周りと衝突」している。

命数4へのアドバイスは「進取の気性を錬磨すること」。悪の魔法使いなりに研鑽し、自分の思い描く世界以外の可能性を見つめてみると、意志の強さを良い方向に活かせるかもしれない。

命数5:白い魔女(『ナルニア国物語 第1章ライオンと魔女』より)

No服従!No容赦!のワンマンタイプ

白い魔女 (『ナルニア国物語 第一章ライオンと魔女』)

『ナルニア国物語 第1章ライオンと魔女』2005年/監督:アンドリュー・アダムソン

「人に服従することができない、頑固でワンマンな性質を持つのが命数5。他を圧倒するような力や強い意志がある半面、粗野粗暴で細かいところに頓着しません。強引さすら魅力にしていくタイプですが、敵対する相手には容赦せず、孤立や争いを恐れません。そのため、味方も多いですが敵も多いです」(雨宮さん)

そんな診断から思い浮かぶのは、冷たい強面でスクリーンを制した白い魔女。C.S.ルイスの名作児童文学を原作とするシリーズの第1作に登場する、ナルニア国を永遠の冬に閉じ込めようとする冷酷な女王である。ナルニアに迷い込む四人兄弟のうちエドマンドを甘言(とお菓子)で取り込むが、のちに長兄ピーターの手に倒れる。その後は緑の大蛇になって復活を目論むが失敗。

ナルニアの真の王であるアスランに断固として敵対する、実にワンマンな人物。迫力満点で圧倒的なオーラを放つが、戦いの最中に半壊した杖で敵のお腹をつくなど、意外と粗野なところもあったり。敵に容赦がないのはもちろん、孤立という争いはむしろ望んでいるのでは、というタイプ。

「命数5は、周りを引っ張っていく能力があります。努力と、状況をうまく見極めることでチャンスが得られるでしょう」。己の中の白い魔女に冬の終わりを素直に認めさせ、人に譲ることも考えてみよう。

命数6:ジョーカー(『ダークナイト』より)

気まぐれで疑り深く、ビッグストレスの持ち主

ジョーカー (『ダークナイト』)
『ダークナイト』2008年/監督:クリストファー・ノーラン

「命数6の性格は、メンタル的に弱いところや、気の迷いや気まぐれで行動してしまうところがあります。疑り深く、決断力に欠けるときも。人当たりは良くて取引上手なのですが、何を考えているのかわからないという印象を持たれやすいです。楽しそうに見えても、実は内側に大きなストレスと抱えていたります」(雨宮さん)

命数6からは、バットマンの宿敵・ジョーカーを連想。素性不明、ピエロメイクが特徴の残忍な知能犯だ。マフィアを利用してバットマンの殺害を計画するわ、橋に爆弾を仕掛けるわ、ゴッサムシティの人々を恐怖に陥れるため思いつく限りの悪事を働く。

マフィアの会合に乗り込んで突然手品を見せたりと、そのクレイジー度は折り紙つき。手下を使って銀行強盗をするが自分だけ生き残るようにするなど、誰も信頼しない孤高の悪!奪い取った現金は燃やしてしまうし、はたから見たら本当に考えの読めない恐ろしいキャラクター。コミュニケーション能力はある意味高いが掴みどころがなく(大体表情が読めない)、明らかに内面の闇が深い。

命数6の成功の秘訣として、「場を整え時流に乗ること」と話す。まずはメンタルを整え、時代に合った自分の活かし方を模索してみよう。

命数7:ビフ・タネン(『バック・トゥ・ザ フューチャー』より)

行動力はあるのに自分を過信しがち

ビフ・タネン(『バック・トゥ・ザ フューチャー』)

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』 1985年/監督:ロバート・ゼメキス

「いつも新しいものに向かって直進する命数7。勢いはありますが、未経験のことには不安を持ち合わせ、打たれ弱いところもあります。また、せっかちで、自分を過信して軽率な行動をとってしまいがち。周囲との協調性も乏しい面があります。感情的になりやすく、反抗的。短気ゆえにチャンスを失うことも」(雨宮さん)

これって少し、ビフっぽい。タイムトラベル前の「現在」では、主人公マーティの父親をいびる嫌な上司。マーティが近所の科学者ドクの発明で旅した30年前の世界でも、そこでもビフは気弱な父親をいじめていた。実はのちにマーティの母親となるロレインに思いを寄せているが、なびいてもらえずイライラしている。

いつもマーティの父親に宿題をさせるなど、わかりやすいくらい古典的ないじめっ子キャラ。しかしその裏には不安や、打たれ弱さが見え隠れする。感情的で、好きな女の子がなびいてくれないと周りに当たり散らす。パーティ会場に突然現れてロレインを車に無理やり乗せるなど協調性はほぼ皆無、軽率も過信もいいところ。

そんなビフ的命数7の弱点を克服するには、「訪れたチャンスを掴めるように常に備えを持ち、周囲からの協力を得た上で勢いに乗ると好調でいられます」。己の内なるいじめっ子に立ち向かいながら、周りの人と協調していこう。

命数8:マーヴ・マーチャント(『ホーム・アローン』シリーズより)

地味で不器用、スピード勝負は苦手

マーヴ・マーチャント(『ホーム・アローン』シリーズ)
『ホーム・アローン』『ホーム・アローン2』1990年、1992年/監督:クリス・コロンバス

「命数8は、真面目な人。逆に言えば、良くも悪くも目立たない。そして不器用ゆえに世渡りもうまくありません。おっとりしているので、行動に移すまでに時間がかかる傾向があります。スピード勝負なものとの相性が悪く、本来の良さを発揮できません。欲張ったり、逆に怠けたりすると失敗してしまいます」

雨宮さんがそう説明する人物像は、おドジな泥棒マーヴのよう。あるクリスマス、シカゴの一軒家に侵入しようとする2人組のうち一人。事前調査は慎重にやったが、実際に忍び込もうとすると、一人家に取り残されていたケビン少年が仕掛けた西部劇映画の音に驚いてひっくり返ってしまう。

真面目なのに抜けていて、泥棒前の下調べも地道にやったのにそれが裏目に出てケヴィンに勘づかれるという、哀しきマーヴ。家から逃げようとしたところで証拠を残してしまって相棒のハリーに怒られるトホホ感も彼らしい。映画全編通して素早い切り返しや反応が苦手。でも、彼なりに頑張っている。

そんなマーヴを内に持つ命数8へのアドバイスは、「勤労や奉仕を心がけること」。欲をかいて泥棒なんてせず、持ち前の真面目さを活かしたい。

命数9:ロキ(『アベンジャーズ』シリーズより)

秘密と隠れた競争心と

ロキ ( 『アベンジャーズ』シリーズ)

『マイティ・ソー』(2011年/監督:ケネス・ブラナー)、『アベンジャーズ』(2012年/監督:ジョス・ウェドン)、『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』(2013年/監督:アラン・テイラー)、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015年/監督:ジョス・ウェドン)、『マイティ・ソー/バトルロイヤル』(2017年/監督:タイカ・ワイティティ)、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018年/監督:アンソニー&ジョン・ルッソ)、『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019年/監督:アンソニー&ジョン・ルッソ)

「命数9は、細部にまで気を使える性格で、状況や相手に合わせて演じることがうまい。しかし、その実、隠れた競争心も持っています。誰とでもうまくやれますが心をオープンにすることが少ないです。秘密を抱えやすいタイプ。酒食や、モテるので異性関係に溺れてしまうことも。周囲に流されやすいところもあり、面倒ごとを抱えて何かと波乱含みな道をいく苦労人とも言えます」

マーベルコミック原作の人気映画でダークヒーロー役を担うロキ。彼はどことなくこの命数9のよう。ロキは、英雄マイティ・ソーの義理の弟。人望や勇気、実力で兄に劣っていたが、魔術に関してのみ長けていた。その後兄や父親を裏切り宿敵となる。催眠術や瞬間移動など様々な能力を有し、いろいろな生き物に変身もできる。

「隠れた競争心」はまさにロキを表す言葉。赤ん坊の時に父親に拾われ、みんなのヒーローであるソーと共に育つが、次第に嫉妬心やコンプレックスを募らせ、こじらせイケメンに成長。魔術を駆使して、人を支配……もとい、「いろんな人とうまくやる」が、悪役の例に漏れず心を開く相手は少ない。裏切りばかりするので、秘密に溺れているとも言える。波乱含みというか、波乱を起こす苦労人キャラ。

「苦労に負けずに目標に向かって突き進むことが、命数9の人の弱点克服法」。自分の中のロキをどれだけ良い方向に奮い立たせられるかが肝心だ。