休日や家での時間を楽しくする、沖縄ゆかりの作家たちが作る器
那覇の牧志(まきし)公設市場を中心に広がるアーケード商店街の地下には、ガーブ川が暗渠(あんきょ)となって流れる。その泡沫(うたかた)から生まれた「ガーブ・ドミンゴおじさん」が紹介する、日曜日(Domingo)を楽しくしてくれる工芸品。そんなストーリーが店名の由来だ。
自身もガーブ川近くで育ったオーナーの藤田日菜子さんは、「なくてもいいけど、あると生活がより充実するような器をセレクトしています」と語る。
現在扱う作家は30名ほど。その8割は沖縄に在住もしくは縁のある作家だ。とはいえ沖縄らしさを強調しているわけではない。「今この島には、伝統を踏襲・昇華しつつ、新しい試みをする作家が増えています。作家の個性との相性を大事にして、日常使いできる器を見つけてもらえれば……」と藤田さん。
その代表が沖縄本島北部・やんばるに工房を構える紺野乃芙子(のぶこ)の作品。自ら掘るやんばるの土にこだわって作陶するその器は、「土着的でありながら、とてもモダン」。独特の藍色は「紺野ブルー」とも呼ばれ、〈ハレクラニ沖縄〉や〈星のや沖縄〉でも使われている注目の作家だ。