Live

他にはない逸品に遭遇する珍奇ショップ

クセの強い一点もののプロダクトが魑魅魍魎のごとくうごめく店は、名古屋と大阪にあり!

Text: Keisuke Kagiwada

“無名の名品”が買えるショップ

〈YOLO〉名古屋

名古屋市

名古屋市北区のさびれた商店街に、突如として現れる赤い血みどろの外壁に包まれた〈YOLO〉は、入るのを遠慮したくなるくらい怪しさ満点だ。明らかに浮いているこのエリアを選んだのは、名古屋の中心街である栄や大須商店街と比べ、少しカオス感漂う雰囲気に引かれたからだそう。

店内に所狭しと並ぶのは、危険な薫りの漂うインテリア雑貨や服だ。ほとんどがアメリカらしいが、バイヤーがウジャウジャひしめく西とか東ではなく、あまり日本人が足を踏み入れない危険な南部エリアのほうがドープなものに出合えるとのこと。

その他、イギリスやロシアのアーティストから入手したアイテムなどもあり、店主が公式インスタグラムで必ず呟く言葉を拝借するなら、まさに“ヤラれる”アイテムが満載である。

〈YAMASTORE〉大阪

「こんなこといいな、できたらいいな♪」とは『ドラえもん』のテーマソングの歌詞だが、2012年に大阪の中崎町でオープンした〈YAMASTORE〉のコンセプトは、「こんな店あったらいいな」。

実際、ポップでユーモラスな雑貨や洋服が一堂に会した店内は、ドラえもんの四次元ポケットをひっくり返したかのよう。それぞれクセが強いそれらのプロダクトは、アメリカの西海岸を幅広くめぐり、スリフトショップやアンティークショップなどはもちろん、大きなマーケットから週末に開催される個人宅のガレージセールまでいろんな場所から収集してきたという。

「一点一点悩み抜きながら選び、見つけたときの興奮をそのまま持ち帰ってお店に並べています」と語るのは、店主の一人である河田達矢さんだ。magmaをはじめ、現代の作家の作品なども多く取り扱う同店は、今や大阪のみならず日本全国のハイセンスな若者たちから注目を集めている。