熱帯魚を見たいなら。通いたい水族館2選

全国には充実した水族館がたくさんある。個性が際立つ展示を持った施設をテーマ別で集めた。

text: BRUTUS

熱帯魚に会える水族館

名古屋港水族館

巨大な水槽の中を優雅に泳ぎ回る、約150種類の魚たち

1992年開館。延床面積と総水量は国内最大級で、日本を代表する大型水族館だ。中でも〈サンゴ礁大水槽〉は、南館の1階から3階を貫く巨大な水槽で、色とりどりの熱帯魚たちが自由に泳ぎ回る姿をゆっくりと眺めることができる。

モチーフとしている世界最大のサンゴ礁、オーストラリアのグレートバリアリーフを代表するカスリハタや、館内最大の魚でエイの仲間のシノノメサカタザメをはじめ約150種1,000匹の魚を展示、サンゴ礁の多様性を表現。

ダイバーが水中から魚の解説をする『ダイバーコミュニケーション』は1日1回14時30分から行われる人気イベントで、非常に飼育が難しい生きたサンゴが見られる〈ライブコーラル水槽〉も見逃せない。

愛知〈名古屋港水族館〉館内

串本海中公園

美しい海に臨む水族館で、自然環境を再現した水槽を

串本海中公園は、世界の北限といわれる本州最大のテーブルサンゴの群落を持ち、ラムサール条約に登録されている串本の美しいサンゴの海の景観が楽しめる施設。その中にある水族館も、地元の海で見られる生物に限定して展示している。

〈串本の海 大水槽〉では、自然海水と自然光を利用して、魚の生態に合わせた環境を再現。色彩、模様、形などが種によって様々に異なる魚たちが、生い茂るサンゴの中で生き生きと泳ぎ回る姿を眺めることができるのだ。

自然に近い環境で飼育しているため生き物は長生きで、50年以上飼育を続けているサンゴも。ここでしか味わえない自然に優しい水槽で、亜熱帯と温帯の生き物が入り交じって暮らす多様性を感じたい。

和歌山〈串本海中公園〉館内