街歩きが楽しくなる良きネオンサイン
夜の繁華街に輝くネオンサインは、どこか懐かしく、ふわっと広がる光の表情にはなんともいえない情緒を感じます。日本では戦後~高度経済成長期の頃から屋外広告に使われるようになったネオンサインは、今でも夜の繁華街が「ネオン街」と称されるように、古くから各地で親しまれてきました。令和の現在では、比較的製作が簡単で安価なLEDチューブライトの増加やガラス管職人の減少に伴い、徐々に数を減らしてきましたが、近年のレトロブームも手伝って、若者を中心に再び愛される存在になっています。
そして、昨今では日本のシティポップが海外で評価され、ジャケットのアートワークや歌詞にも登場する「ネオン」という存在自体が世界からも注目されているようです。ネオンは真空にしたガラス管にガスを封入し、トランスと呼ばれる変圧器に接続し放電・発光させる仕組み。「ネオンガス」なら赤色に、「アルゴンガス」なら青色に光り、ネオン管の内側を着色することで、さまざまな色を表現することが可能です。そして、ネオンは風雨にさらされても問題がなく、電気代も比較的安く、ネオン管の耐用年数は約10年もありコスパが高いと言えるでしょう。
日に日に暖かさが増す東京の春、ネオン風のLEDチューブに惑わされずに、本物のネオン管でできたネオンサインを探してみるのはいかがでしょうか。小さな眼鏡店から大規模広告まで、ここでは東京で見られる名作ネオンサイン6点をご紹介します。