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アイスマン福留厳選!時代を超えて愛される、ノスタルジックな東京のレジェンドアイス6選

この街とそこに息づくもの、こと、場所を愛してやまない人たちがいる。飲食をはじめカルチャーやエンタメ、さらに建築や公共物に都市の風景まで、マニアが極私的に案内する東京偏愛スポット。


本記事は、BRUTUS「ブルータスの東京大全」(2025年4月1日発売)から特別公開中。詳しくはこちら

text: Iceman Fukutome / edit: Mo-Green

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ノスタルジックレジェンドアイス

スイーツが溢れる東京には、時代を超えて愛される“レジェンド級”のアイスクリーム店が健在します。明治に誕生したハイカラなアイスから昭和の素朴なソフト、海外から伝わった味まで、各店には独自の物語と歴史があります。

銀座の〈資生堂パーラー〉は1902年、日本初のソーダファウンテンとして西洋文化を伝えた先駆者。多くの文豪が通った名店のアイスクリームは日本人の甘味観を一変させました。〈近江屋洋菓子店〉は季節を問わず、こだわりの自家製アイスクリームを提供し続ける老舗の味が魅力です。

中野の〈デイリーチコ〉はフォトジェニック文化の先駆けとして知られ、カラフルな8段ソフトはアイスクリーム好きの必食スポット。〈ミカド珈琲店〉の「ミカド珈琲のモカソフト®」は69年にコーヒーとアイスの調和を確立し、東京から軽井沢まで名物に。〈SOWA〉は東京タワー建設以前から、卵不使用の優しい味わいを守り続ける老舗として地元に愛されています。

革命的存在が74年に誕生した〈サーティワン アイスクリーム〉。チョコレートミントという斬新な風味を「ハッカ」と説明しながら日本に定着させ、アイス界にフレーバーの多様性をもたらしました。

これらレジェンド店は食文化革命の軌跡です。戦前・戦後から現代まで、進化しながらも本質を守り続けてきた各店には、東京の記憶と味覚革命が凝縮されています。この「生きた食文化遺産」巡りは、私たちの心に豊かな味の記憶を刻むことでしょう。

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