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【今日のギフト】お米を味わいたい。〈お米とごはん 隅田屋〉のおにぎり

あの人の笑顔が見たい。お世話になっている友達や家族、恋人に贈りたい、ちょっと楽しいプレゼントを毎日紹介。

photo: Shu Yamamoto / text&edit: Yoko Fujimori

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お米を愛してやまないあの人へ
噛むほどに米の甘みが広がる絶品おにぎり

〈お米とごはん 隅田屋〉のお米を味わうおにぎり

東京・墨田区に1905年に創業した老舗米穀店が手がける〈お米とごはん 隅田屋〉。場所は〈麻布台ヒルズ〉の「麻布台ヒルズマーケット」内。文字通りお米とご飯を扱う専門店で、看板の一つが店奥の厨房で白米を炊き上げて手作りする「おにぎり」。

〈隅田屋〉で代々受け継がれてきた古式精米技術で米を丁寧に磨き、五つ星マイスターが“その時最良のブレンド”を施す。そして独自の炊飯技術を駆使して炊き上げた白米は、一粒一粒が艶やかに立ち上がり、そのもっちりとした弾力に驚かされる。噛めば甘みと旨みがあふれ、海苔も具材も使わない「しお」(塩にぎり)は、左党にとって酒のアテにもなり得るおいしさ……!

おにぎりは常時13種ほどで、〈隅田屋〉が以前からお付き合いのある料亭や総菜店などとコラボし、自慢の味を具材にしているのも面白い。たとえば上野の佃煮専門店〈湯葢〉の名物「まぐろの角煮」をごろりと入れたその名も「まぐろ角煮」や、築地の鮭専門店〈近富〉がプロの目と技術で自ら焼き上げた「さけ」など、食通も思わず「おっ」と目を見張る名店揃い。もっちりとした白米を噛み締めた後に現れる、〈近富〉が火入れした肉厚の天然紅鮭のふくよかさたるや……。米と具材が互いのポテンシャルを高め合う、なんとも贅沢なコラボの数々だ。

「最初の一口はごはんそのものを味わってほしい」と、先端部分にはあえて具材を入れないのもこの店らしいこだわり。白米のおいしさを再認識する、“贅沢でまじめ”なご馳走おにぎりだ。

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