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【今日のギフト】ホロ酔いになれる大人のデザート。〈SAKEICE〉の日本酒アイス

あの人の笑顔が見たい。お世話になっている友達や家族、恋人に贈りたい、ちょっと楽しいプレゼントを毎日紹介。

photo: Shu Yamamoto / text&edit: Yoko Fujimori

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一献を愛してやまないあの人へ
Alc度数4%の“ホロ酔い”になれるアイス

〈SAKEICE〉の日本酒アイス

いわゆる「日本酒アイス」は世に多数流通しているけれど、実は酒粕を使い日本酒の風味をつけたものや、ごく微量の日本酒を使用したアルコール度数1%程度のものがほとんど。

そんな中、原材料の約4分の1の量の日本酒を練り込んだ話題のアイスクリームが、その名も〈SAKEICE〉。

そもそもアルコール度数の高い液体を凍らせるのは困難だが、それを冷凍食品に特化した企業が試行錯誤を重ねて開発。独自の技術によりイヌリン(食物繊維)を加えることで余分な添加物に頼ることなく「滑らかな口どけのアイスクリーム」を実現させた。アルコール度数は約4%、食べれば“ホロ酔い”になれる大人仕様のアイスクリームだ。

さらに特筆すべきは、日本各地の名だたる蔵元とコラボし、それぞれの銘酒ならではの味わいを表現している点。

たとえば写真の「SAKEICE 山陰 スペシャルボックス」セットは、鳥取〈千代むすび酒造〉の純米大吟醸「強力40」と、島根〈隠岐酒造〉の純米酒「隠岐誉」を使用。

鳥取原産の酒米・強力(ごうりき)を40%まで磨き上げた「強力40」は、純米大吟醸ならではの流麗な飲み口が伝わる清らかな味わい。

片や「隠岐誉」は、室町時代後期の製法を再現したという「室町の純米酒90」を使用。精米歩合90%というほぼ玄米の状態の山田錦を生酛(きもと)造りで醸した純米酒は、琥珀色の液色で深い甘みと柔和な酸味を持つ。一口食べればまるでバニラアイスに貴腐ワインをかけたようなリッチな味わいが広がり、この2銘柄の食べ比べも楽しい……!

しっかりとお酒を感じるけれど、決してソルベなどではなく、口どけと余韻は確かにアイスクリーム。そこが〈SAKEICE〉の稀有な理由。酒を愛し、甘いものは不得手と語る“左党”の友にこそ贈りたい、ホロ酔いになれるデザートだ。

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