和菓子を愛するあの人へ
餡も求肥も美味な、煌めく「あんみつ羊羹」
〈麻布昇月堂〉の一枚流し麻布あんみつ羊かん
大正末期に創業した麻布の老舗和菓子店〈昇月堂〉。3代目店主の竹島茂さんが約30年ほど前に考案した、あんみつを大胆にも羊羹に仕立てた看板商品が「一枚流し麻布あんみつ羊かん」。
自家製餡のおいしさが際立つ名品で、大粒の丹波産小豆と北海道産甜菜糖で作る羊羹生地に、寒天や蜜栗、求肥が宝石のごとくキラキラとちりばめられている。甘さ控えめの羊羹に対し、あえて甘みを付けた寒天は、味わいのアクセントになるだけでなく浸透圧で水分が出るのを防ぐ役割も。ふんわりきめ細かな求肥は、自家製だからこそのおいしさだ。
初代からの志を守り、保存料や添加物は極力不使用。丁寧な手仕事が味に表れ、同梱の木べらで少しずつ切り分けては、すっきりとした甘みの余韻にスルスルと食べ進めてしまう。
当初は初夏のお菓子として登場したが、人気のため今や通年販売するロングセラーに。
宝石箱のような見た目の華やかさと何度食べても飽きのこないバランスの良さ。地方発送可能なのも心強い。誰に対しても安心して手渡せる、東京発の名作手土産の一つだ。