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今日のギフト:〈紀尾井町 福田家〉の至福のハヤシライス

あの人の笑顔が見たい。お世話になっている友達や家族、恋人に贈りたい、ちょっと楽しいプレゼントを毎日紹介。

photo: Shu Yamamoto / text&edit: Yoko Fujimori

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ハヤシライスを愛してやまないあの人へ
魯山人ゆかりの料亭が作る究極のレトルト

「ミシュランガイド東京」で16年連続二つ星を獲得する日本料理店〈紀尾井町 福田家〉。かの北大路魯山人の指導のもと、1939(昭和14)年より旅館料亭として開業し、戦後の1945(昭和20)年に現在の紀尾井町に移転。「美と味の調和」を探求する日本料理店として多くの文化人に愛され続けている。

魯山人が手がけた2000点ものうつわや調度品が彩る風雅な店内は、まるでミュージアムを訪れたよう。そんな由緒ある料亭が、創業以来初めて手がけたレトルト商品が「至福のハヤシライス」だ。

味の主役は、「和のデミグラスソース」。甘み豊かな淡路産玉ねぎと牛テールを5時間煮込み、店で使用している京都〈石野味噌〉の白味噌と京桜味噌、さらに良質なたまり醤油や味醂で仕上げたもの。

ゴロゴロと入った黒毛和牛の肩肉は、人形町の老舗精肉店〈日山〉が見立てた一級品。肩肉は口に入れるそばからスルリととろけ、丹念にアクを取ったデミグラスソースは、コク豊かでありながら肉の臭みや脂のエグ味は一切なく、喉の奥でスッと消え去る。その濁りのない澄んだ味わいこそ、素材の良さと丁寧な仕事の証!

「生産者との幸運な出会いによって生まれた一品」と、四代目店主・福田貴之さん。試行錯誤を重ね、満足のいく味わいに到達するまで1年半を要したとか。

味噌やたまり醤油が隠し味なので、日本酒とも好相性。このデミグラスソースだけで延々に呑めてしまいそうだ。

1箱2,700円というお値段も、素材と手間を鑑みたら至極真っ当な価格設定だとか。食べればまさに“至福”。こんなスペシャルなレトルトこそ、ギフトに贈りたい。

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