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【今日のギフト】特別なご馳走感。〈三笠会館〉の「骨付き鶏の唐揚げ」

あの人の笑顔が見たい。お世話になっている友達や家族、恋人に贈りたい、ちょっと楽しいプレゼントを毎日紹介。

photo: Shu Yamamoto / text & edit: Yoko Fujimori

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洋食を愛するあの人へ
90余年の歴史を味わう“レストランの唐揚げ”

〈三笠会館〉の「骨付き鶏唐揚げ」

銀座並木通り沿い、赤いオーニング(軒先テント)が目印の〈三笠会館〉。東銀座の「歌舞伎座」前で氷水屋として開業したのが1925(大正14)年、やがて食堂として発展し、今年、記念すべき創業100年を迎えた銀座きっての老舗の食どころだ。

そして1932(昭和7)年に創業者とシェフらが開発したのが「鶏の唐揚げ」。発売直後から大変な人気となり、以来90余年、“日本で初めて外食メニューで提供された唐揚げ”として知られ(*「日本唐揚協会」認定)、〈三笠会館〉の看板商品となっている。

薄口醤油と焼酎をベースに、ごま油で香り付けした特製ダレが味の決め手で、詳細なレシピは門外不出。材料も配合具合も考案された当初からほぼ変わってないのだとか。

鶏肉は岩手県産「みちのく清流どり」を使用、丸鶏の状態で届き、毎朝さばいているのもおいしさの理由だ。

特製ダレは漬け込まず鶏肉にサッと絡ませ、片栗粉を軽く表面にまとわせてたっぷりの油で揚げていく。180℃前後のサラダ油で揚げていく。途中で引き上げて空気に触れさせ、また再び揚げ……を何度か繰り返すことで表面の衣はカラリと、内側はふっくらと火が入っていく。この揚げ方の工程も大事なポイントだ。

実は創業100年を記念して、今年8月、内容をリニューアル。今までの1個50gから倍の100gとなり、より食べ応えもアップ!衣はサクッとクリスピー、ふっくらときめ細かな肉質からはほのかな醤油の香りと旨味がじ~んわりと滲み出てくる……!

ごま塩と練りがらしが付くのも90余年の伝統だ。

これぞ銀座の唐揚げ。品のあるレストラン使用の唐揚げは、食いしん坊が集まるホームパーティーでもきっと喜ばれるはず。

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