10月31日(金)
扶桑社にて新刊『虚弱に生きる』について「女子SPA!」のインタビューを受け、小雨の降るなか公園で撮影。
先週Oasisの来日公演の音漏れを聴きに行った際に終演後に購入した売れ残りのツアーTシャツを、このために着てきた。ファンだからこそ言うが、このTシャツのデザインはダサい。ダサいなあと思いながら買って、帰って改めて見てもダサいし、着てみてもダサかった。
……いつ着るんだ?
このあえてのダサさを共有できる人の前でしか着られない。いや、そんな人と会う機会は滅多になさそうだ。そうして悩んだ末に、着ないのももったいないので、撮影であえて着ることにしたのだ。
11月1日(土)
9時半、FMヨコハマ『FUTURESCAPE』スタジオ入り。こんなふざけたペンネームで生放送遅刻は許されないと思い、余裕を持って家を出たつもりが、結局ギリギリになってしまった。
作家の爪切男さんが代打DJを務める回のゲストとして呼んでいただいた。喋るのが上手い人と話すと自分まで上手くなったような錯覚に陥る。
リクエスト曲は、虚弱体質の私が健康を目指す生活を書いたエッセイ『虚弱に生きる』と、リアム・ギャラガーが健康に目覚めた話を絡めて、OasisのMarried With Children。Oasisファンに「わかってんじゃん」と思われるための選曲。それに合わせて今日もOasis Tシャツを着た。
放送の終盤で後世に残したいものを問われて「自著」と答えたのだが、OasisのこのダサいTシャツを着て選曲もOasisで自著を後世に残したいと真面目なトーンで語ったの、よく考えたら、めちゃくちゃダサいじゃん、と放送が終わってから気づく。
これではダサいTシャツがハズしとして機能しない。エゴサをしたらラジオを聴いた人たちから「声が虚弱」「声に元気がない」などと言われていた。
帰って自宅の最寄駅近くの雑貨屋を覗くと、ハンドメイドの可愛い帽子を見つけたが、あまりにも奇天烈なデザインなのでこれでは地域の名物おばさんまっしぐらだと思い、踏みとどまる。
11月2日(日)
一昨日と昨日が私にしてはハードだったので、体力を回復させるために休みつつ体調を整える日。そのために友人からの遊びの誘いも断った。
スポーツセンターで筋トレをした帰りに、昨日見た帽子をもう一度見る。やっぱり可愛い。
昨日のラジオを聴いて1人で反省会。声が弱いとか元気がないというより、なんだか身体がリラックスできていなさそうな発声だなと思った。直したい。
11月3日(月)
府中刑務所文化祭へ。
宇多田ヒカルの「Prisoner Of Love」が流れていたのが良かった。刑務所作業製品販売コーナーにて、「FUCHU PRISON SINCE 1935」の印字の入ったアンティーク風木箱を購入。
帰りに例の帽子を再び見る。
11月4日(火)
夜中に何度も目が覚め、起きても目が異様にしょぼしょぼして何にも集中できない。
昼寝をしようとしても眠れず、ベッドの中でメール返信とエゴサをして過ごす。
夕方、担当編集から『虚弱に生きる』重版の連絡。
11月5日(水)
本が売れて収入が増えれば虚弱が治るかもしれないという淡い期待を抱いていたが、発売即重版がかかってもむしろいつにも増して調子が悪い。
役所で4件もの行政手続きを一気に済ませる。行政手続きを一気に済ませるのが、私の日常生活の中で最も爽快な瞬間。
重版記念に例の帽子を購入。
11月6日(木)
J−WAVE『GRAND MARQUEE』の電話収録。
私の今までのラジオ出演はすべてスタジオに行っていたので、電話で出るというのは初。自宅ですっぴんで部屋着のままラジオに出るというのはなんとも不思議な感覚だった。
誰にも見られていないのに見られているようで、そわそわする。これなら鼻をほじりながらラジオで喋ることも可能なのだ。
聴いてくれた人からまたしても「声からもう虚弱」「覇気がなさすぎる」「媚びていなくて良い」みたいなことを言われた。これでも昔よりはだいぶ元気に喋れるようになったのだが、まだ足りないのか。
昔、バイト先で精一杯元気に挨拶していたつもりが、「もっと元気に!」と注意されたことを思い出す。
