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「いつしか本当にプロレスラーになったような気持ちに」剛力彩芽が語る、『極悪女王』の舞台裏

1980年代の女子プロレス黄金期の裏側を描くドラマ『極悪女王』。その撮影秘話を、剛力彩芽が語る。

illustration: Shigeki Okada / photo: Naoto Date / text: Ryoko Iino / styling: Maki Iwata / hair&make: Hiroko Takashiro

増量が大変で、実家のお母さんとビデオ通話しながらご飯を食べてました

剛力彩芽さんが演じたのは、長与千種とともにクラッシュギャルズとして活躍したライオネス飛鳥。その実力で1980年の全日本女子プロレス入団すぐにデビューを果たしたエリートだ。日々の鍛錬を物語るたくましい広背筋に、軽快なフットワーク、そしてダイナミックなジャイアントスイング。正統派レスラーの姿を体現した剛力さんは、「プロレスの練習はダンスの振り付けを覚えるような感覚だった」と振り返るが、増量にはかなり苦労したという。

「普段は野菜のような低カロリーなものが好きなのだけど、運動してエネルギー消費すると体重もどんどん減る。普段はあまり量を食べないお肉をたくさん食べて、常に満腹でした。なにより、一人でひたすら食べるのがこんなに寂しいものかと。気を紛らわすためによく家族とビデオ通話をしながら食事したのだけど、“私、付き合うよ”って、なぜか母もいっぱい食べてくれて(笑)。家族にはかなり助けられましたね」

ライオネス飛鳥役・剛力彩芽

その努力の一方で、実在の人物を演じることについては「お芝居している感覚がなかった」という。

「ダンプさんや長与さんが“魅せる”プロレスで存在感を築いたのに対し、飛鳥さんは“真っすぐなプロレスをやる”という信念を持った人。その真面目さや、不器用な強さみたいなものにどこか共感できたし、唐田さん演じる千種の隣にいると、飛鳥としての感情みたいなものが出てくるんです。

千種がジャガー横田と戦った際に倒れたジャガーを鋭く見つめるんですが、その顔が本当に綺麗で。役者の唐田えりかとしても長与千種としても、この人を守らなきゃいけないし、輝かせたいってリングサイドで見ていて奮い立たされた。いつしか本当にプロレスラーになったような気持ちで、みんなで試合のシーンの撮影について話す時も“次の試合いつだっけ”みたいな会話になっていたんですよ」

剛力彩芽の沁みるワンシーン

やりたいプロレスをやる、ジャンボ堀戦でのキック
「試合中のドロップキックは、長与さんにも褒めていただいた技。決まった時の気持ちよさがすごいんです。そして、千種との試合中のハイタッチの力強さみたいなのも好き。唐田さんとは撮影以外の練習も、ペアを組んで2人で頑張ってきました」
Netflixシリーズ『極悪女王』
ヒールレスラーとして1980年代の女子プロレス黄金期を盛り上げた、ダンプ松本のデビューから引退までを全5話で描く。ビューティ・ペアやクラッシュギャルズといった人気レスラーや、彼女たちの育ての親である松永兄弟など、“あの頃の女子プロレス”に命を捧げたキャラクターたちにも焦点を当てた、群像劇でもある。企画は鈴木おさむ、総監督は白石和彌が務めた。

Netflix『極悪女王』の舞台裏が沁みる!