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はじめての手相術。あると強運!なレア手相も

手のひらに刻まれた運勢。老若男女問わずポピュラーな占いだけれど、意外と知らないことも多い。漫画家・手相家の卯野たまごさんに、手相のいろはを聞いてみた。あると強運!なレア手相も紹介。

text&edit: Motoko KUROKI / illustration: Asami Hattori

人体に運命を見る、インド生まれの占い

そもそも手相とは、どこで生まれたものなのだろうか?日本にあまりに根付いているため東洋発祥のイメージがあったが、実はその起源はインドだそう。「諸説ありますが、古代インドで生まれ、そこからエジプト、そしてギリシャに伝播したと言われています。インドには『サムドリカ』という思想があり、『人体と性格や運命はつながっている』と考えられているのです。アーユルヴェーダにも通じる感覚ですね」(卯野さん)。

人間の体の中で、年齢関係なくこんなにもしわがあるのは手のひらだけ。そこで、インド人は我々が何をしにこの世に来たのかを示すサインが、手に刻まれていると考えたのだそう。そして、古代ギリシャで手相を学問として広めようとしたのが、あのアリストテレス。日本で現在広まっている手相術は、インド生まれ西洋育ちだったのだ。

卯野たまご 手相

右手?左手?手相の見方

手相を見るとき・見てもらうときにいつも気になるのが、「右と左、どっちの手で?」という点。卯野さんいわく、左手には「35歳までの運勢が強く出る」とのこと。生まれ持ってきた本質や資質が左手に表れるのだそうだ。

対して、「35歳以降の運勢が出る」のが右手。運命をつくり上げていく姿が出る側であり、また、「外向きの自分」を表す手でもある。仕事面も右手に出やすい。そして、左手(本質)を上手に活かしていると、それが右手の手相に反映される。だから、左手よりも右手の手相が良いとなれば、それはすごくポジティブなこと!

では「良い手相」とは?長いことが良いのかどうかは線にもよるが、大切なのは太さと濃さ。太く、濃く、しっかりと入っている線が、力のある良い手相。とはいえ、手相は一定ではない。「手相は生きています」と卯野さんが話す通り、手相も体の一部なので、毎日変化すると考えよう。

強運を示すレア手相

生命線、知能線、感情線。この3線は誰しもが知るスタンダードだが、もちろんこれ以外にも無数に手相はある。その中でも、特にラッキーであることを示す珍しい手相を6つ教えてもらった。自分や友人知人の手の中に探してみよう。気をつけたいのは、手相はただ「ある」のではなく「出てくる」ものだということ。もし今見つからなくても、時間を空けてからまた確認を。

手相は変えられる?

体に表れた特徴から、性格や運勢を読み解く手相。体であるがゆえに、変化は当然だと卯野さんは話す。では、自分で手相を変えることはできるのだろうか?嬉しいことに、答えはイエス ! 

もっとも簡単で効果のある方法は、ペンで手のひらに欲しい線を描くこと。「手相術では、基本的に自分が『どう行動したか』ということが鍵になってきます。気持ちと意識、そして行動からアプローチするのが大事。『描く』ということは、自分の意識も高めつつ実際的な行動でもあるのでまさに一石二鳥の作業なんです。さらに、線を描いた手を見て喜ぶなど感情面も動かしていきましょう。毎日の日課にできたらいいですね」

つめで刻むようにするのも良いけれど、おすすめは、赤いペン。赤はエネルギーの色で、意識の中に入りやすいからだ。お金に関する手相にトライする場合は、金色のペンを。金色同士で呼び合う効果があるのだそう。ただ、赤い色で金運の線を描くと、「お金が燃えてしまう」ことになるので要注意!

手相をブラッシュアップするには、ハンドマッサージも効果あり。「手を褒めながら、いたわりながら揉んであげましょう。好きな香りのハンドクリームなどを使いながら。自分が好きなものを使うだけでも、運は上がります」。

また、つめをきれいにしておくこともポイント。「手相とは、手のひらだけではなく手全部を見るものなんです。手をケアすることが、運気アップにつながります。気分が上がることも大事なので、好きな色のマニュキアや指輪などのアクセサリーもどんどんつけていきましょう」。

手相とは、自分を知る鏡

良い手相とは、自分の資質をきちんと活かしていると出てくるもの。「自分の持っているものを否定せず、そのままの自分を受け入れて愛することが大事です」。卯野さんの語る手相術は、「自分との付き合い方」というテーマに通じていく。手相を変えるとは、なりたい自分をつくっていくこと。手相を通して自分を知ることが、まずは出発点。

「手相も自分を選んで生まれてきたんだなと考えてみてください。持って生まれてきたものを見て、『じゃあ自分は何をしよう、どう生きようかな』と話し合いをする相手が、手相なんです」。手のひらから広がる世界は、予想以上に深くてあたたかかった。