旅人たちの窓辺。カメラマン・黄瀬麻以が撮る、フェリーの窓
フェリーの窓
この夏に北欧を旅した時にフェリーに乗る機会が多かったのですが、バルト海のフェリーの窓越しの景色に心を奪われました。飛行機の窓も車や電車の車窓も好きなんですけど、船の窓ってとにかく大きいんです。
ゆっくりと進むフェリーで横に移動しながら絶え間なく動いている海をボーッと眺めていると、時間軸とか距離感とかいろんなものが取り払われ、今自分がどこにいて何をしているのかもわからなくなって、ある種のメディテーション状態になってくる感覚がありました。陸地では得ることのできない感覚でしたね。夏至を過ぎた頃だったんですけど、なかなか太陽が沈まないから、ずっと窓から西日が入っている感じも、すごくいい時間なんです。