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根本宗子のあまい東京記:〈ニッシン カコウ〉の 「デラックスティーチョコレート」。鳥居坂を歩くと思い出す、至福の香り。

根本宗子が思い出のスイーツを綴る連載。

illustration: Michiko Furutani / edit: Emi Fukushima

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第2回〈NISSHIN KAKO〉の「デラックスティーチョコレート」

〈NISSHIN KAKO〉の「デラックスティーチョコレート」 イラスト

日本初の洋生用チョコレートを発売した老舗が手がける板チョコシリーズ。ミルクティーの豊かな香りが特徴。1,620円(大/300g)、1,290円(小/15g×8枚)。オンラインショップで販売中。

鳥居坂を歩くと思い出す、至福の香り。

「親友」って言葉は自分のような性格の人間はなかなか使えない言葉なんですけど、唯一胸を張って言える幼少期からの友人がいます。わたしの親友は代々、チョコレート屋さんです。幼少期、彼女の家に遊びに行くと帰りに必ずもらえるチョコレートがこの「デラックスティーチョコレート」。映画の中でしか見たことがない大きな板チョコで、本当に上品で香り高い紅茶の風味が大好きで、これをもらうたび心ときめいておりました。

当時麻布十番駅から通っている学校に登校していたので、彼女と一番歩いた道のりといえば麻布十番。だからか、「デラックスティーチョコレート」の味と十番の道のりが記憶で合わさっていて、歩くと鼻に抜けるあのおいしい風味を思い出します。先日一人で十番を歩きながら鳥居坂に差し掛かった時、春の風と一緒に思い出して、久々に食べたいな〜と思っていたら、親友から嬉しい贈り物が。夢の板チョコをバキっと割って普段できない食べ方をするのが至福だった幼少期から、大人になると紅茶と少量のチョコを味わう贅沢を覚えたので、今ある小さなサイズはなんとも嬉しい。箱を開けて見える包装紙の色もね、たまらんのですよ。

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