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CHAIや星野源らを迎えた、スーパーオーガニズムの新作制作の裏話

待望のセカンドアルバム『ワールド・ワイド・ポップ』を完成させたスーパーオーガニズム。冒頭の「Black Hole Baby」からタイトル曲への流れなど、前作やデビュー曲「Something For Your M.I.N.D.」のように、エレクトロニックなビートを下敷きに誰もが歌える楽しい曲の詰まった作品になっている。ボーカルのオロノ、ギターのハリーに制作中の話を聞いた。

photo: Erina Fujiwara / text: Katsumi Watanabe

世界中が待っていたセカンドアルバムが完成!

オロノ

制作期間がパンデミックと重なり、メンバー全員が別々の場所にいたけど、常にWhatsAppで意見を交換、音楽ソフト《Logic》のデータを共有しながら作っていました。

ハリー

大変な時期で、レーベルも発売を急かさなかったから、いろいろなアプローチを試すことができた。実は前作のレコーディングを終えた2017年から、すぐに曲を作り始めたんだ。

オロノ

「Put Down Your Phone」など、原型は違うけど、メロディはその頃からあって。

ハリー

メンバー全員で少しずつ手を加え、ビートなどもどんどん変わっていったけど、シャワーを浴びている時に浮かんだメロディ、その時の初期衝動とかフィーリングはキープして。

それから「Teenager」には、日本のバンド CHAIに参加してもらった。18年に一緒にやったライブが最高で、そのフィーリングを残したくて、終演後のバス内でレコーディングしたんだ。スタジオだけがレコーディングする場所とは限らない。

オロノ

オンラインでの制作を経て、やっと2022年1月にロンドンでメンバー全員集合。「On & On」などのMVを撮影しました。

ハリー

嬉しくなって、みんなでバーベキューやって。オロノが作った『ワールド・ワイド・ポップ』のジャケットのように、お祝いみたいな雰囲気だった。

オロノ

ミラーボールの光線から少し見えるけど、ジャケットの下は絵になっていて。ロックダウン期間中、朝から晩まで描いてました。7月はライブ、8月はメンバーのソロプロジェクト。9月からはまたバンドのツアーが始まる。やっと予定が増えてきました。楽しみです。

新作プロモーションの合間、ちょっと一服。

2018年にファーストアルバムを発表してから、世界中で話題になっているスーパーオーガニズム。『FUJI ROCK FESTIVAL '22』の7月31日のステージへの出演は決定しているものの、その前の6月末に新作のプロモーションのため来日。1日に10本近い取材を受けるという、超多忙ぶり。

「7月はフジロックや、UKのレコードショップを回るアコースティックツアーがあったりして、超忙しいんです」とボーカルのオロノさん。ポテトチップスでもつまんで、ちょっとリラックスしてください。