ゴルフフォトグラファーに教わる、日本の絶景ゴルフコース6選

photo: Taku Miyamoto / text: Shinichi Nonaka

ゴルフ場の選び方が多様化してきた昨今。コースだって旅先や観光名所と同じように一つの目的地であり、趣味嗜好で選ぶ楽しさがある。名門コースの絶景を拝んだり、有名設計家に挑んだり。他に類を見ない、唯一無二の個性的なコースを選んでみるのもまた乙だ。

本記事も掲載されている、BRUTUS「だからゴルフが好きなんだ。」は、2023年8月1日発売です!

Share

大自然に囲まれたゴルフ場は、プレーするゴルファーしか拝めないフォトジェニックな風景の宝庫。季節や時間帯によって、その表情は異なってくる。

「ゴルフコースが綺麗に見えるのは、マウンドやアンジュレーション(地形の起伏)の曲線が美しいからです。そこに一瞬の光が入ると〈PGMマリアゴルフリンクス〉のような光と影の世界になって、絵画と見紛う景色が生まれる。ゴルフはスポーツだけど、散歩にも近い。散歩しながら、時々ボールを打つ。そんなゴルフができたら、かっこいいですよね」

そう語るのは、国内外のゴルフ場で、一時の絶景を切り取ってきたゴルフフォトグラファーの宮本卓さん。今回は中でもとっておきの、瞬間的な絶景を見ることのできる6つのコースを教えてもらった。

「昨年、初めて撮影した〈芦原ゴルフクラブ〉は海が近くてすごく幻想的でした。青木功さんが改造した〈PGMゴルフリゾート沖縄〉も“抜け”が良く、沖縄らしい夕焼けが見えます。秋の紅葉で知られる〈ボナリ高原〉はラウンド終盤の日が低くなった瞬間が狙い目です」

ところで、スマホでもそんな絶景を収めることはできるのだろうか。

「もちろん。狙う時間帯は早朝。スタートホールに行く前にちょっとだけ18番ホールに寄ってください。ほとんどのコースは“見返り美人”で、最終ホールを振り返ると綺麗な視界が広がっています。それをパノラマ機能で撮影するのがおすすめですよ」

芦原ゴルフクラブ 海コース(あわら/福井)

日本海、白山連峰を大パノラマで

越前加賀海岸国定公園の敷地にあるシーサイドコース。コースからパノラマで望める海景色は圧巻で、遠望の白山連峰まで360度の絶景を堪能できる。

PGMゴルフリゾート沖縄(恩納/沖縄)

恩納村の美しいサンセットに包まれるコース

沖縄本島の中でもとびきり海が美しい、恩納村にあるリゾートコース。海に太陽が沈む夕刻は高台にあるコースが幻想的な雰囲気に包まれる。

太平洋クラブ御殿場コース(御殿場/静岡)

世界に誇るコースから四季折々の富士山

50年以上続く『三井住友VISA太平洋マスターズ』の舞台で、世界に誇るトーナメントコース。5番、6番(写真)、13番、17番が富士山の見どころ。
住所:静岡県御殿場市板妻941−1|地図。TEL:0550-89-6222。平日38,500円〜。

ザ・サイプレスゴルフクラブ(丹波/兵庫)

さながらカナディアン・ロッキーの世界観!

春は約3,000本の山桜、夏は涼感のある高原の景色、秋は紅葉に染まり、冬は薄く雪化粧した山並みと四季折々の美しさを堪能できる。

PGMマリアゴルフリンクス(木更津/千葉)

ダイナミックな地形が生み出す光と影

ピート・ダイが設計した戦略性とアーティスティックな地形をミックスしたコース。9番ホールのマウンドによる光と影のコントラストが絶景を生む。

ボナリ高原ゴルフクラブ(猪苗代/福島)

標高850mで生まれる紅葉のグラデーション

磐梯吾妻(ばんだいあずま)連山を望む標高850mにあるコースは紅葉の名所。夕日が当たると紅葉したカエデやカラマツがグラデーションに。