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〈パタゴニア〉のフリースジャケット :藤原 裕の妄想、将来ヴィンテージ

味がある古着を買うのもいいけれど、自分で価値を見出したものを、じっくりと時間をかけてヴィンテージに育てていくのもロマンがあっていい。作家やショップオーナー、デザイナーなど目利きが手に入れた現行品をネタに、20年後の姿を妄想してみた。

Illustration: Kazutaka Tsugaoka / Text: Toromatsu

将来支持されかねない、
現行アウトドアプロダクト。

2019年に登場した〈パタゴニア〉の新型フリース「ロスガトス」は、ヴィンテージ好きも唸るディテールを持った逸品。フルジップやハーフジップ、スナップボタンのものは、すでに古着として価値がありますが、スエット的に着られるこの形は初めてなので、今は未知数。

Patagoniaのフリースジャケットのイラスト
Patagoniaのフリースジャケット
ブランドの代名詞「レトロX・ジャケット」のプルオーバー版のようなフリース「ロスガトス」。リサイクルポリで、熱を閉じ込めつつ水分を吸湿発散する機能服。

通称“パチポケ”と呼ばれている80年代らしい縦長の張り付けられたポケットも往年のファン泣かせ。古着ではポケットのジッパーに付属したドローコードが別のものに変わってたりするから、自分のもいつかそんな仕様にしてもいいかもと考えます。

2020年に発売したセカンドモデルのブラックも購入したんですが、20年後に着ていたいのは明るい印象のこのネイビー。これからパタゴニアらしいカラフルな配色が出るかもしれないし、今っぽいデザインに変わるかもしれないけど、何よりファーストモデルってところにグッときます。古着屋としては、未開封のまま残しておいた方がいいアイテムかも……⁉