平野紗季子
マサラチャイ(スパイス入りミルクティー)は飲みますが、ティーバッグのスパイスティーがこんなにあるの、知りませんでした!
メタ・バラッツ
アーユルヴェーダブームの影響もあるかもしれませんね。古くはインドでも、《スリージンジャー》のように、茶葉は入っていなかったんですよ。スパイスを、お湯やミルクで煮出しただけのものが、治療の一環や、おもてなしとして飲まれていたそうです。
平野
へぇ、興味深い。
バラッツ
やがて、紅茶を輸出するようになって、袋の底に残ったダストティーを加えたのが、マサラチャイの始まりといわれています。でも、最近は、《黄昏のあいだ》のように、緑茶がベースになったものもあるんですねぇ。日本発らしくて、面白い。
平野
使われているスパイスはどうですか? マサラチャイだとカルダモンのイメージが強いですが……。
バラッツ
カルダモン、クローブ、シナモン、ジンジャーを主体に、ブラックペッパーやナツメグなどで変化をつけることが多い。《チャイ スパイスティー》が、そうですね。
平野
これはバランスが良くて、王道というか、スパイスティーの軸となるお茶という気がします。
バラッツ
インドでは、そこにバラや柑橘、ハーブを合わせることも多いんですよ。フェンネルに、相性のいいレモンピールを合わせた《アンシャンテ モナムール》など、スパイスの生かし方も計算されています。
平野
実は私、バラの風味のお菓子が苦手なんですけど。でも、《黄昏のあいだ》や《スウィートラブ》のバラは、スパイスの香りや茶葉の苦味のおかげで、強すぎなくておいしかったです。
バラッツ
一方で、一つのスパイスを際立たせたものも結構あって、新鮮。バニラだけの《バニラビーン》、ターメリックを効かせた《オーガニック アンバーサン》、シナモンとクローブを大胆に効かせた《ホット・シナモン・スパイス》……。
平野
それが、煮出したり蒸らしたりしなくても、ただ、お湯を注ぐだけで飲めるのがいいなぁ。
バラッツ
紅茶の場合は、沸騰した湯を少し冷ましてから淹れた方がいいといわれますが、スパイスティーの場合は、沸騰したてのお湯でOKのものが多い。スパイスは香りが命。高温で揮発させてこそですから。
平野
カレーもそうですね。
バラッツ
まず、最初は香りを。冷めてくると、味がわかりやすくなりますから、2度楽しめますよ。
平野
《黄昏のあいだ》のミルクとジャムを入れる飲み方も面白かった。
バラッツ
ミルクを入れてマサラチャイのように楽しみたい時は、2袋使って風味を濃くして、パウダースパイスをパッと振って、チャツネを入れてもいいかもしれない(と、《チャイ スパイスティー》で実践)。
平野
ほんとだ!グングンテンションが上がりますね。スパイスティーの世界、想像以上に楽しかった!
Enchan-Thé/アンシャンテ モナムール
やっぱりフランス!飲んだ瞬間
口中に花が咲くような華やかさ
Kusmi Tea/スウィートラブ
ド派手なパッケージとは裏腹の
穏やかなスパイス使い
Numi/オーガニック アンバーサン
ルイボスがターメリックの名脇役
マッサージの後みたいな気分に
Newe/黄昏のあいだ
日本発、緑茶ベースのお茶は
バラ入りだけど、男子もイケる
Harney & Sons/ホット・シナモン・スパイス
大胆な使い方で攻めてくる
一度出会ったら忘れられない味
Mighty Leaf/バニラビーン
ブレンドしない潔さに好感度大
ダイエット中、お菓子代わりにも
Stassen/チャイ スパイスティー
入門編としてもおすすめしたい
ザ・王道の味わい
Pukka/スリージンジャー
英国発、体が芯からあったまる
アーユルヴェーダなスパイス茶