1.「ダンスパーティの夜」林伊佐緒
幼少期からスタンダードのジャズを真似て歌い、中学の頃には歌手になろうと決めていました。ただ、日本でジャズでは難しいと、少し洋楽の要素のある歌謡曲をよく聴いていましたね。「ダンスパーティの夜」は、中学の同級生と自主的に始めた慰問部で老人ホームを回っていて、お年寄りが喜んでくれる歌を歌いたいと思い覚えた曲。ラジオで聴いてすぐ好きになって、ギターで弾き語りしていました。
2.「見上げてごらん夜の星を」坂本九
歌謡曲でデビュー後、うまくいかずにアニメソングに導かれましたが、アニソンにはすべてのジャンルに匹敵する要素があって、歌謡曲の有名な先生方とも出会えました。久石譲さんの編曲で僕がカバーした「見上げてごらん夜の星を」は、音入れの前の仮歌が最高の出来となり、それに合わせてオーケストラが演奏してくれた思い出深い曲。
1999年に24時間で1,000曲を歌った前代未聞のライブでは、屋外でぶっ続けで歌った後、夜明け前の空を見上げて歌ったのを覚えています。
3.「帰らざる日のために」いずみたくシンガーズ
ドラマ『われら青春!』の主題歌で青春の戸惑いや葛藤を歌った「帰らざる日のために」は、メロディも歌詞も良くて、ジーンときちゃうんですよね。
青春ドラマの主題歌メドレー「SEISHUN FOR YOU〜青春の詩〜」を作るきっかけにもなりました。僕が惹かれる歌謡曲に共通するのは、ロマンがあるということ。それは、正義の味方が苦悩し哀愁が漂うがごとく、アニソンにも通じるロマンなんです。