今年の7月15日に発売された特集「いま、バンコクに行きたい理由。」の出版記念パーティーが、バンコクの〈SOHO HOUSE BANGKOK〉で行われた。オープンは19:00。私たちBRUTUSチームが昼過ぎに到着すると、控え室で設営スタッフと打ち合わせするパイラ、フォトブースとしても使用するパネルを設営するアーティストのTRKの姿があった。
“クリエイティブな人のための会員制クラブ”と銘打たれた〈SOHO HOUSE BANGKOK〉は、まさにその通りの雰囲気。伝統的なタイらしさを残しながら、絶妙に新しいセンスもプラスされた館内はアレンジもしやすく、さまざまな要件に対応し得る場所。
今回のパーティーは2階と3階を貸し切って行われたが、1階の車寄せにはひっきりなしに高級車が出入りし、プールや庭に繋がるラウンジにはたくさんの人が集まって談笑する様子が見受けられた。パイラが事前に語っていた「BRUTUSのエクスクルーシブな世界観を表現するにはぴったり」という言葉にも納得だ。
会場設営は手際良く進められたが、特筆するべきはDJブース。タイの屋台で使われるプラスチックの椅子とテーブル、ショーケースにはタイらしいモチーフのアイテムが並べられる。ややもすれば、いなたい感じになりそうだが、パイラが率いるクリエイティブチームはセンスよくまとめ上げた。

いよいよ会場がオープンとなると、招待したインフルエンサーたちが次々と訪れる。俳優、ミュージシャン、アーティスト、実業家……さまざまな肩書を持つ人たちが会場に現れ、TRKのシューティングパネルの前で撮影をした後、飲み物片手に会場を回遊し、DJ陣が流す音楽に身を委ねながら思い思いの時間を楽しんだ。また、タイの現地メディアも当日の様子をレポート。その高い注目度合いが分かる光景となった。
オープンから1時間ほどが経過した頃だろうか、ひとりの人物の来場に会場がざわめくことになる。チャッチャート・バンコク都知事がトレードマークのベスト姿で登場したのだ。ゲストたちと握手を交わし、一緒に写真を撮る都知事。庶民派として知られる彼は、BRUTUSのパーティー会場でも人気者だ。
一段落したところで、司会進行役も務めるパイラがマイクをとる。彼女がテンポよく今回のパーティーの趣旨を語り、次に日本から訪れた田島朗編集長が集まってくれた人たちに挨拶し、チャッチャート都知事はBRUTUSがバンコクに注目したことへの謝辞を述べた。田島編集長から都知事へ花束を贈呈し、互いの友好を誓い合った。
宴は終始楽しい雰囲気で夜遅くまで続いた。BRUTUSチームも現地の人たちの話に耳を傾け、バンコクや東京の現状、これからのことなどたくさんの意見交換をした。東京から遠く離れたここバンコクで、また新しい何かが生まれそうな予感がする。滑り出しは上々だ。










