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覚えた違和感を大事にする。写真家が作るスケボー写真誌『川』の自由な編集

誰に何を言われることなく、気になるテーマを取材し、自由に編集する。インターネットに逆らうように、続々と生まれる粒揃いの雑誌たち!スケートボードがテーマの『川』はなぜ今、雑誌を作るのか。

photo: Jun Nakagawa, Shu Yamamoto (magazine) / text: Neo Iida

写真家が作るスケボー写真誌

編集長の荒川晋作さんは、スケボー雑誌のフォトグラファーをしていた頃に覚えた違和感を大事にしている。「編集に慣れた人が、文章はこうキャッチはこうと当たり前のように決めていくのを見て、本当にそうじゃなきゃダメなんですか?と思って。だから『川』は自由に作ってます。スケーターってあまのじゃくで、人と違う裏側を行こうとするし」。

相方であり写真家の関川徳之さんとは、互いに「あのスケーターを撮るわ」とだけ言い、撮影はおのおの自由に。撮りためた写真は荒川さんがInDesignで構成する。

「4冊目でだいぶ慣れてきました。相方もページをつなぐ面白いギミックを考えてくれるし、商業誌で“ダメだぞ”と言われてたこともやっちゃおうって。“普通はやらない”を外して考えていきたいです」。

10代のスケーターから「初めて買った雑誌です」と嬉しい感想をもらうことも。「“インスタがない時代に生まれたかった”とあえてスマホを見ない子もいる。雑誌への憧れはむしろ強いと感じますね」

『川』