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まずは何も考えず、ピンときたボードを買う。〈Prime Skateboard〉店長に聞く、スケートボードのはじめ方

一生ものの趣味をはじめる。休日の過ごし方は、働き方と同じくらい重要。楽器にスポーツ、アウトドア。かつて習っていたもの、興味はあってもなかなか手が出なかったものも。心身を癒やし、毎日の活力をくれる“パートナー”のような趣味を。

Photo: Masayuki Nakaya / Text: Asuka Ochi

教えてくれた人:金井信太郎(〈Prime Skateboard〉店長)

何も考えず、
ピンときたボードを買う。

2021年、東京オリンピックのメダルラッシュで注目を集めたスケートボード。ストリートカルチャーとしての歴史が長く、キッズや若者の遊びのイメージが強いが、いい大人になってからでもはじめられるのだろうか。

「以前はスケートショップが、たまり場みたいで入りづらくて嫌厭する人も多かったですね。
でも、オリンピックでスポーツとしても認知されるようになってからは、社会人や家族連れなど、いろんな年齢層の人が店に来ています。もちろん、何歳からだってはじめられますよ」

スーツ姿のお客さんも入りやすいようにと、あえてビジネス街に店を構えた金井信太郎さん。

「まずは何でもいいからデッキ(=板)を手に入れること。数ミリの長さの違いなんかで悩むより、最初はカッコいいとピンときたのをただ買えばいい。それで人生が大きく変わるんです」

スノーボードやサーフィンと違って、スケートボードは身長や足のサイズにかかわらず選べる。デッキが決まれば、ほかのパーツは店に任せればいい。1mm2mmの差で悩むのは、ものすごく乗れるようになってからだ。

「よく、どこで練習すればいいか聞かれるんですが、地面さえあればどこでも滑れるんですね。だから、家からコンビニまでスケボーで行く。部屋の中でも乗ってみる。

高度な練習よりも、毎日1分でも長く、ボードの上にいる時間が上達のカギになります。スケボーは1人で寡黙に練習する時間もめちゃくちゃ大事。そのためにも好きなボードではじめることが一番なんです」

自在に漕げるようになったら、スクールに参加したり、スケートパークに行って教えてもらうのもいい。ボード一本で世界が広がる。何も考えずに買ってみる勇気から、一歩を踏み出そう。

スケートボード オーリー