当たり前の話だが、飲食店で食品サンプルを見て注文したのに全く違うものがサーブされた、なんてことは基本的にないはずだ。飲食店では自分のところで提供するメニューそっくりの食品サンプルを展示し、いわば販売促進のツールとして誘客する。
食品サンプルを作る職人さんは、飲食店からのオーダーに常に忠実だ。サイズまでほぼ等倍で再現する。盛り付けや具材の内容を変えたり足し引きするなど、勝手なアレンジは許されないのだ。
しかし、食品サンプルのリーディングカンパニーである株式会社岩崎では年に1度だけ、職人たちがそのクリエイティビティをいかんなく発揮できるお祭り場がある。それが、「食品サンプル社内製作コンクール」だ。このときばかりは「作りたいものを作る」が許される。
常識にとらわれない自由な発想と、経験、技術の粋が結実し、現代アートとも取れる素晴らしい作品が出来上がる。2021年のそのエントリーの一部をご覧に入れよう。