独自の文化を築く韓国のミュージックバー。夜の最終目的地にしたいソウルの3軒

世界的なレコードブームで、どの国でもいい音楽といい酒を楽しめる時代。韓国のミュージックバーは、クラブのDJカルチャーや、日本のシーンとも呼応しながら独自の文化を築いている。夜の最終目的地にしたい3軒。

photo: Tetsuya Ito, Kazufumi Shimoyashiki / text: Koji Okano, BRUTUS / coordination: Hyojeong Choi

望遠洞〈villa mariana〉

音楽の街の隠れ家でブラジル音楽に浸る

「望遠洞は弘大から近く、もともと音楽家が多く住む街」と語る店主のmospirinさんは、同名義でDJ活動もしながら2023年に店を開いた。路地裏の2階で控えめに佇む店は、すでにソウルのミュージシャンが足繁く通う隠れ家になっている。選曲はAOR、レゲエ、ソウル、J−POPなど幅広いが、最も豊富なのは20年以上掘り続けているブラジル音楽。バーテンダーの経歴もあり、カンパリやラムなどを用いたカクテルも豊富。

シグネチャーカクテルのモリコーネ
シグネチャーカクテルのモリコーネ12,000W。

解放村〈snail record and bar〉

自然体の選曲と接客が心地いい小箱

解放村が今ほど賑やかでなかった、2021年に開業。「偶然、この物件に目が留まって。小さな店を持ちたいとの夢があったので、運命を感じ、勢いで契約しました(笑)」。店主のキム・トンゴンさん自身がレコードコレクターでウイスキー愛好家だったため、ミュージックバーを始めることに。「digする時と同じく、ジャンルは考えずに好きなレコードをかけます」。自然体の選曲と接客が好評で、韓国のインディーズアーティストの来店も多い。

ワイルドターキー101のハイボール
ワイルドターキー101のハイボール12,000W。

梨泰院〈reserve〉

梨泰院の街を眺める空中に浮かぶバー

背後は南山に囲まれ、前面は視界が開ける梨泰院。「長年住む街を4方向から見下ろせる物件に出会い、趣味と仕事の一致、2023年に店を開業しました」。斜面に点る明かりを眺めつつ、音楽と酒に浸れる場所。店主のナ・サンウンさんは以前より余暇にDJをするヒップホップ好きで、そのサンプリングとして使われるソウル、パンク、ジャズにも精通。店での選曲は、その3ジャンルが中心。

カバラン ウイスキーソーダ
カバラン ウイスキーソーダ19,000W。
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