資本主義への疑念を、シニカル&ユーモラスに表現する
海沼ちあきの《KITE》
海沼ちあきさんは雑コラやVaporwaveなどのネットカルチャーに影響を受けながら、“資本主義社会での生活”をテーマに作品制作を行っています。描画の巧みさに加え、シニカルでユーモアに溢れた独特な絵画表現が鑑賞者に現代社会への痛烈なメッセージを訴えかけます。
本作は児童小説から映画化された『夢のチョコレート工場』がモチーフの世界観を背景に、幼少期の体験をベースとした資本主義社会の中で生きるうえでの正しさ(と、されるもの)や、そこに生まれる矛盾や葛藤、憤りをテーマに描かれています。(亀戸アートセンター/石部奈々美)