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『SAÚDE』が飲める店Vol.1 梅の湯・東京/尾久

COEDOBRUTUSがコラボして生まれた『SAÚDE(サウージ)』。COEDOのオンラインサイトのみならず、全国で飲める店が拡大中!サウナ、銭湯、酒場、さらには書店まで、本連載では、『SAÚDE』が飲めるお店をご紹介。サウナ後に飲むもよし、銭湯帰りに酒場で一杯もよし。お店とともに『SAÚDE』の楽しみ方を考えます。第1回は、銭湯カルチャーが根強い東京・荒川区の銭湯・梅の湯。

photo: Natsumi Kakuto / text: BRUTUS

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老舗銭湯で、クラフトビールを

JR東北本線尾久駅、そして、東京さくらトラム(都電荒川線)小台駅のちょうど中間あたりに位置する「梅の湯」は、1951年創業の老舗だ。旧小台通りという商店街沿いに位置し、15時のオープン前には、一番風呂を今かと待つ人も多く見られる。多くのお客さんは自転車や徒歩などで、地元で愛されている銭湯だ。しかしながら、2016年のリニューアル以降、銭湯好きの間でも話題になり、現在は遠方からやってくる客も少なくないという。

半世紀以上前から続く場を、現在切り盛りしているのが、三代目の店主・栗田尚史さん。彼は、老朽化が進んでいた建物を2016年にリニューアルし、現在の梅の湯をつくった。

店主の栗田尚史さん。無類の『スター・ウォーズ』好きで、梅の湯でもパロディしたオリジナルグッズを販売している。

「商店街にあるんですが、昔は店舗もたくさんあって人が溢れかえる場所だったんです。リニューアルするにあたって、やっぱり近所の人も通えるような場所にしつつ、お子さん連れや若い人にもきてもらえる場所にしたかったんですよね。あとは、休憩所を広めにつくりたいなというのがあって。お風呂に入った後に、一息入れられる場所をつくりたかったんです。ここでイベントとかもできるので、落語やコンサート、映画上映なんかも不定期で開催しています」

リニューアルにあたって、常連の方にも親しみを持ち続けてほしいと、かつて天井に貼られていたカルタの貼り紙を壁に飾っている。

ゆったりとした空間の休憩所。クッションなどは梅の湯オリジナルのデザイン。奥の壁に貼っているのがカルタ。

お湯自体は、汲み上げた地下水を沸かしており、荒川区の地下水は温泉に向いた水質だという。湯船は5つあり、露天風呂、水素と空気の泡が出る高濃度水素風呂、寝風呂とジェットバスの湯船、日替わり湯、水風呂がある。

サウナは小ぶりながらも、改装する際に、サウナブームの兆しはあったため、本格的な仕様を意識したという。80~90度で湿度は高め、セルフロウリュウができるうちわも置いてある。露天風呂のエリアで外気浴もできる。有料のサウナも多い中、梅の湯は無料でサウナに入れるのも嬉しいポイント。

さらに特徴的なのが、休憩所脇にあるドリンクの取り扱い数。セレクトは全て栗田さんが行っている。

「僕自身が、クラフトビールとか、新しいけどこだわりを持って作っている商品が好きで、自分が好きだったり、気になっているものがあれば、どんどん入れ替えちゃいますね」

定番商品もある一方、クラフトビール などは頻繁に銘柄も入れ替わり、来るたびに新しい発見がある。

『SAÚDE』の他にも8種類ほどのクラフトビールを取り扱っている。

梅の湯が考える、『SAÚDE』の最高の飲み方

「『SAÚDE』って、アルコール度数が低い上に、柑橘系のさっぱりした味わいなので、お風呂上がりにちょうどいいですよね。銭湯に来る方って、何かの前後に来る人が多いんですよ。ご飯の前とか飲みに行く前とか。そういうお風呂に入ることと、次にやることの繋ぎになってくれる存在なんじゃないかなと思います」

梅の湯ではここでしかできない、楽しみ方を提案してくれた。

「うちの家族が、1階で〈梅京〉という居酒屋をやっているんですよ。だから、ここでお風呂入って、休憩所で『SAÚDE』を飲んで一息ついてから、焼き鳥食べながら本格的に飲むっていうのもいいですね。あとは、昔ながらの商店街なので、雰囲気のいい美味しい老舗も多いです。例えばとんかつの〈大清〉、焼肉だったら〈明香苑〉もおすすめです」

梅の湯外観
〈梅の湯〉外観。

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