「一生、ストリートで踊っていきたいです」
夜、外で踊るようになったのは小学4年生のとき。僕がダンスにのめり込で楽しんでいるのを察してくれてた師匠が、レッスン以外のチームの練習会に呼んでくれるようになってから。その練習は大体外でやるんです。お金もかからないですし、ストリートの雰囲気を大事にしている人だったので。
新宿の安田生命ビル前っていうのがダンサーの聖地で、そこが多かったですね。師匠のスタジオが歌舞伎町のド真ん中にあって、そこから歩いて。あとは代々木公園や地元・中野のゼロホールの前とか。ガラスをミラー代わりにして踊ってました。
セキュリティの人たちもどこか黙認してくれていて、その代わり僕らもゴミを拾ったりと、ちゃんとしなきゃというのがダンサーのルール。外練はそこで知り合って仲良くなったり、フリーな感じが最高ですね。事務所に入ったのは16歳ですがコロナ禍前までは外で仲間と踊って、ストリートの大会に出てました。
夜やる理由は昼間は学校だったり、仕事だったりで夜しかできないからですが、実はそれが本当に楽しいからです。朝まで踊れば寝不足で翌日は大変。でも僕らは皆ずっと夜通し踊ってるんで、そもそも健康なんです(笑)。ここはすごくフラットな場所です。いろんな年齢の人がいますよ。20年間、夜踊る人もいますし、もちろんプロもいる。僕も一生ストリートで踊っていきたいです。仕事のときはスイッチ入れなきゃってのがあるんですけど、それがない踊りが外にはあるんで。