Eat

秀島康右の自分史上最多ごはん:〈チャイナハウス龍口酒家〉の 「里麺」

自分史上最多ごはん。それは文字通り、これまでの人生で、最もたくさん食した料理のこと。食通が繰り返し食べずにはいられない偏愛メニューとは?前回の〈吉野家 曳舟店〉の 「牛丼(並盛り つゆ抜き)」も読む。

Text: Haruka Koishihara

連載一覧へ

秀島康右さんの自分史上最多ごはん

町中華の風情にして薬膳料理を提供し続ける、世界遺産級の存在

若い頃は毎週どころか、週に何回も行っていたことも。よそで早い時間から飲んだあとにタクシーで乗りつけてフルコースとか、しょっちゅうでした。夜のコースは独特で、ストップをかけるまで料理が出続けるんですが「医食同源」を謳う店主・石橋幸さんの料理はいくら食べてもお腹が減る(笑)。

どの皿も見た目は強そうですが、余計な味つけ皆無で素材の味がガツンと脳にきつつ、不思議と胸焼けしない。締めは常に。クロレラ麺のツルッとした喉越しと具材が絡み合い、口の中でものすごい味が広がる。石橋さんの余韻を味わう一皿です。

連載一覧へ