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坂本龍馬が蘇る⁉最新技術で、偉人を再現するプロジェクトが進行中

江戸時代末期、挑戦に次ぐ挑戦で、時代を変えた人物がいた。坂本龍馬である。26歳、当時としては大罪であった脱藩を行う。しかしながらそれは彼の大きなビジョンを実現するための第一歩にしかすぎなかった。その後、薩摩藩の西郷隆盛と長州藩の木戸孝允をつないで薩長同盟を取り持つなど、近代国家への変革を実現するために数々の功績を残した。さらには日本初の商社も設立するなど世の中を変えるために挑戦を続けた彼が、もしも令和の世を見たら、何を語るのだろうか?

text: BRUTUS

挑戦の人、坂本龍馬。令和の世に何を語る

後ろ姿の画像は、幕末の志士、坂本龍馬が脱藩する際の一コマ。しかし、実際の写真ではなく最新のCG技術で再現されたもの。現在、彼を最新技術で蘇らせる映像プロジェクトが進行中なのだ。

しかしながら、彼について残されている資料は、6種余りのモノクローム写真しかない。今回このプロジェクトの技術面をサポートしているのがデジタルフロンティアという映像プロダクション。2023年にソニー・ミュージックエンタテインメントよりデビューしたデジタルヒューマンアーティスト「ANNA」を手がけたVFXやCG技術に秀でているチームである。本ページの右下の写真もまつ毛やうぶ毛、肌の毛穴、唇のシワなどかなり細かい部分までもがリアルに作り込まれている。そして、今回のプロジェクトでは実際に動く動画が最終的なゴール。そのために、坂本龍馬の骨格、背丈に近い俳優を多数の候補者から選抜。声はAIにより残された写真から顔の骨格情報を使い、1万人以上の音声サンプルから算出し、音声復元を行った。さらには、歴史情報学者の監修も入り、子孫の方々にも了承を得ているということだ。

しかしながら今回のプロジェクト、多くは謎に包まれたまま。彼は、どのような理由で再現されるのか、どこで出会え、私たちに何を語りかけるのか、謎が判明するのはいつになるのだろうか。

坂本龍馬が、最新技術で再現されるまで

坂本龍馬 復元画像
完成データ。髪の毛や、肌の質感などかなりリアルに近い。このデータが動画の編集にも使用される。