挑戦の人、坂本龍馬。令和の世に何を語る
後ろ姿の画像は、幕末の志士、坂本龍馬が脱藩する際の一コマ。しかし、実際の写真ではなく最新のCG技術で再現されたもの。現在、彼を最新技術で蘇らせる映像プロジェクトが進行中なのだ。
しかしながら、彼について残されている資料は、6種余りのモノクローム写真しかない。今回このプロジェクトの技術面をサポートしているのがデジタルフロンティアという映像プロダクション。2023年にソニー・ミュージックエンタテインメントよりデビューしたデジタルヒューマンアーティスト「ANNA」を手がけたVFXやCG技術に秀でているチームである。本ページの右下の写真もまつ毛やうぶ毛、肌の毛穴、唇のシワなどかなり細かい部分までもがリアルに作り込まれている。そして、今回のプロジェクトでは実際に動く動画が最終的なゴール。そのために、坂本龍馬の骨格、背丈に近い俳優を多数の候補者から選抜。声はAIにより残された写真から顔の骨格情報を使い、1万人以上の音声サンプルから算出し、音声復元を行った。さらには、歴史情報学者の監修も入り、子孫の方々にも了承を得ているということだ。
しかしながら今回のプロジェクト、多くは謎に包まれたまま。彼は、どのような理由で再現されるのか、どこで出会え、私たちに何を語りかけるのか、謎が判明するのはいつになるのだろうか。